(1) 2020年9月3日
「心のケアをしたいという人はたくさんいるけれども、心のケアを受けたいという人はいない」(小西聖子さん。日本の心理学者、武蔵野大学教授)……むしろ、精神とかメンタルとかを表に出さない。その人の生活に沿って、その人が困っていることに即して、そのなかでメンタルヘルスを考えていくことが大事なわけですね。
(安克昌著『心の傷を癒やすということ』pp357-358、作品社)
*大変難しい問題です。意識としては相手に向き合うのではなく、相手の隣にたたずんで同じ方向を向くという姿勢が大事ということは分かっているつもりですが、そもそも相手に「並ぶこと」がケアを受ける側には辛い、と言うことかと思う。きっと時間のかかる、根気の要る仕事なのだなと思いました。
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(2) 2019年9月3日
「人が嫌がるかもしれないことや
人が疲れて続けられないないことを、延々と続けられる人」、
それが『天才』だとわたしは思うんです。
……
自分が苦労だと思わずに続けられることで、
価値があることを見つけることができた人は、
それだけでとてもしあわせだと思います。
((『岩田さん―岩田聡はこんなことを話していた』p136、日刊ほぼいとい新聞編、株式会社ほぼ日)
*何か、自分がそうではないかなと思っていたイメージに岩田さんが共感してくれたような気がして、少し嬉しかった。
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(3) 2018年9月3日
愚かな質問などありません。あるのは愚かな答えだけです。
(池上彰の大岡山通信「若者たちへ」2018年9月2日付日経新聞)
(4) 2017年9月3日
新聞コラムの文章は百八十字という単文だから、ぴたっとくる一語が得られるか得られないかで、出来不出来に雲泥の差が生じる。その一語は、結局のところ辞書からも歳時記からも簡単に得られるものではない。ある季節の中で自分が感じ取るある実感、それが私の中に茫洋とうごめいている言葉の群れの中から、ある一語を突如として明かるみに引き出す。私はその言葉と、その時初めて出会う。そういう出会いがないと、百八十字の単文は書きようがなかった。一語の背後に同時に数十語が感じられるような、そういう一語に出会えるかどうかが、この種の文章の唯一と言ってもいい要点と思われた。
(「あとがき」『続折々のうた』大岡信著、p191)
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