金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

フリーランス金融翻訳者としてお互いに頑張っていくために!(2016年9月 日本翻訳者協会 セミナー案内)

 

概要:
病気になって勤めていた会社を辞め、「せっかく休むのだから、翻訳者になってみよう!」と思って歩み始めた実務翻訳者の道。無我夢中で走り続けて、気がついたら14年たっていました。

私なぞまだまだ修行中の身です。英語力も、日本語力もお恥ずかしい限り。特別なノウハウを身につけたわけでもありませんし、ハイテクなツールを使いこなすこともできず、日々目の前の英文と格闘しながら「何でこんなに分からないんだ!」「どうしてちゃんとできないんだ?」とくやしがり、地団駄を踏むている体たらくで、皆さんの前で偉そうなことをお話しできる資格もあるとは思えません。ただ、10数年同じ道を追求してきた結果、自分が今していること、課題に思っていること、悩んでいることを率直にお話したり、若い皆様からのご質問にお答えしたりする形であれば、もしかしたら何か貢献できるかも?と思い、今回の機会を設けていただきました。

私に与えられた時間75分のうち、最初の20分ほどは昨年出版しました『金融英語の基礎と応用 すぐに役立つ表現・文例1300』の概要と執筆にあたっての裏話などを披露させていただきます。本を執筆する場合と翻訳する場合の違いなどもお話しできればと思います(このパートは昨年から今年にかけて翻訳勉強会「翻訳互学会」「十人十色」でお話した「「のんきなカツオとイクラの憂鬱」『金融英語の基礎と応用』をめぐるスッタモンダ」~」の私のパートと重なりますのでご注意ください)。ま、本の宣伝かな?

そして後半の55分を使って、すでに係の方から頂戴している金融翻訳者の皆様からのご質問にお答えしていきます。ご質問への私の答えを出発点に質疑応答に発展していければと思っています。

なお、イカロス出版さまからご依頼を受け、8月20日発売『通訳翻訳ジャーナル』秋号に「金融翻訳者になるための方法&スキルアップ法」を執筆しました。最初の原稿は1万字ほど書きましたが、項数の関係で割愛した(ボツになった)1200字の原稿(「好きを仕事にする」とは? ― 覚悟と意欲と適性を確認する)を持参させていただきます。

皆さんの貴重な時間をいただいてお話させていただくせっかくの機会、お互いに充実した時間になれれば、と思います。

どうぞよろしくお願いします。

講師プロフィル
一橋大学社会学部卒。米コロンビア大学ビジネススクール修了(MBA:専攻は会計とファイナンス)。野村證券勤務などを経て、2002年、42歳の時に翻訳者として独立。現在は主にマクロ経済や金融分野のレポート、契約書などの英日翻訳を手がける。訳書に『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』(ダイヤモンド社)『世界でいちばん大切にしたい会社 コンシャス・カンパニー』(翔泳社)『ブレイクアウトネーションズ』など。著書に『金融英語の基礎と応用 すぐに役立つ表現・文例1300』(講談社)。