金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「1933年、ヒトラーはどのようにして政権を取ったか?民主的な選挙によって権力を獲得したのである」:7月8日に出会った言葉

(1)2019年7月8日
人生の本当の知恵は「どのようにうまく負けるか」というところにある  村上春樹
(「春秋」 7月7日付日経新聞
*『文學界』8月号掲載の村上春樹「ヤクルト・スワローズ詩集」からだそうです。

(2)2018年7月8日
 個の確立、個人の自立は現代社会の存立の最も基本的な条件である。我々の社会は個人の自由と個人間の平等を基本原理とし、そのような個人が様々な関係を結びつつ形成する民主主義社会であるが、個の確立がなければそのような社会は容易に崩壊する。個の確立とは、まず、自らを肯定し、自尊心を持ち、自ら考え、自ら判断し、人の言いなりにならないということだ。そのためには、科学的、合理的、実証主義的な精神、健全な懐疑主義が必要だ。自立した個人は、自らの意思で行動し、その結果を自らの責任として引き受ける。他者を独立した個人として尊重し、他社と共感し、協力することができる。
 自立できない個人は自由を与えられてもその自由を正しく使うことができず、自由から逃走する。1933年、ヒトラーはどのようにして政権を取ったか?民主的な選挙によって権力を獲得したのである。そのとき多くのドイツ国民(特に下層中産階級)は、ワイマール憲法によって与えられた自由から逃走し、ナチズムのイデオロギーを熱烈に歓迎したのである。
(『面従腹背前川喜平著、pp43-44より)
*上の文章は前川さんが現役官僚の時に大学講師として担当した(1997年-2005年)教育行政学の講義向けに自ら執筆したテキストからの引用。参考文献として『自由からの逃走』(エーリッヒ・フロム著)が掲げられています。

 

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(3)2017年7月8日
加計学園問題)特区での獣医学分の新設は問題ない。しかし加計学園京産大を並べてきちんと審査しなかったのは手続きとして大問題。記録も残っていないとのこと。これは京産大も入れてもう一度公募審査をやり直した方がいい。このままごり押しすれば批判に耐えられなくなるだろう。
加計学園問題)萩生田氏の加計学園客員教授の兼職不届は決定的な手続きミス。なぜ兼職届が必要なのかと言えば萩生田氏が加計学園に関する仕事をする場合に厳格にチェックするため。萩生田氏と加計学園の関係が明示されない中での今回の一連の手続きは決定的にアウトだろう。
(引用終わり)
橋下徹氏のツイートから