金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「この、クソじじい!!」と言われたお話

昨日は父の命日で、妻と二人で墓参りに(コロナ禍なので、母と妹夫妻は別々に行った)。その帰途での出来事である。

ある交差点の横断歩道を歩いていると歩行者を待っている車があった。別にどうということなくその運転手と目が合った。

僕の目つきが気に入らなかったのかもしれないね、その運転手が突然どなり始めた

「なんだお前この野郎、文句あんのかよ-」

僕に言っているのは分かったが相手にする必要もない。そのまま歩き続けるとまだ騒いでいる。

「なんだお前その目はバカ野郎、ふざけんなこの野郎・・・・・・・」

こっちは帽子にマスク、メガネ。目が細いせいか、普通の顔をしていると「ちょっと怖い」「不機嫌そう」と言われたことがこれまでも何度かあったので他人と話す時はなるべくニコッと笑うように努力はしていた。ただ昨日は、何も知らない相手に愛想よくする必要はないし、それにしてもガラの悪い兄ちゃんだなあと思いながら無表情のまま歩いていると、最後にそいつがこう怒鳴っているのが聞こえたのである。

「このクソジジイ!!!」

え?

もしかして、それって俺のこと?そのことを認識するまで数秒はかかったと思う。

そのほんの1分ぐらいの間で最もショックだったのはこの一言でござったよ(涙)。

「〇〇ちゃん、そんなことをしてたら『おじちゃん』に叱られるよ~」と電車の中で初めて言われたのが、まだ大学生だった21歳の頃。

「これは『ローカ』ですな」と言われて最初「廊下」と解釈してしまい、それが「老化」であることを理解するまで1分ぐらいかかってショックを受けたのは40代の初め。。

「どうぞ~」と電車内で席をゆずられたのが、そう、2年ぐらい前だったかな~。

昨日のやり取りも、僕にとってはそういうエポックメーキングな、おそらく一生忘れない一言になったと思う。何しろ父の命日に言われたのだから。

「お父さん、そんなことないよ。まだ若いよ。でもうそういう年になっていることは忘れないでね」と妻は慰めてくれたけれど、やっぱりハッキリと、面と向かって(ではないが、背中からでしたが)言われるとやっぱりショックです。

そう考えてみると、高校時代に定年を迎えた音楽教師のあだ名が「エロ爺」だったなあ。あ、今の俺様はエロ爺より上かあ、等と余計なことが頭に浮かんだりして。なんか、ヤンマガを買う意欲がチョッと失せてしまったぞよ(涙)。