金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

クリスマスプレゼント

「「あ~、た、た、大変だ~!!!」
「どうしたのお父さん?」
「今日でおしまいなんだー!!!」
「何が?」
「木場のTOHOシネマズでやってた『罪の声』、今日が最終日なんだ。年間100本見る(ご近所にお住まいの)Kさんが『これは時間を忘れますよ。星野源の抑えた演技が光ってた』と絶賛していた『罪の声』。あ~来年じゃ間に合わない!!!」
「他でも観られるんじゃないの・・・?」
「ここが一番近くて便利だろ-。・・・西葛西駅からたった3駅なので電車に乗っている時間は短いし、上映時間も15時45分からだから満員電車になることもないし、最終日なのにまだガラガラだから危なくないし・・・」
「お父さん、見てきたら?」
「ええ、いいんですか?」
「どうぞどうぞ」
「だってこの前は・・・」
「あれはお父さんが調子に乗って何でもかんでも観に行くような乗りだったので危ないと思って釘を刺したの・・・時間があるんだったら行けば?Kさんもべたぼめなんでしょ?いいチャンスじゃない」
「あ、ありがとうございます!!では本日行かせていただきます!!しかも、もう一ついいニュースが・・・」
「何ですか?」
「ほら、俺この前60歳になったから、一人で行っても1200円。ラッキー!!」
「お父さん、調子に乗らないで、気をつけて行ってきてね」
「は~い」
・・・というわけで、本日は予定変更で仕事を早く切り上げて映画を観に行きます。」

……以上は昨日の昼間に自分のフェイスブックに「お友だち限り」で書いたもの。お友だちの一人から「クリスマスプレゼントですね」とコメントを頂いた。

予定通り映画を観に行きました。私にとっては今年のベスト。決してハッピーエンドではないけれど、心をえぐられるような、時間の長さを全く感じない素晴らしい映画でした。映画を終えて家に電話した。

「お母さん、今見終わりました」「どうだった?」
「いや~スゲー映画だった。年内に観られたのは嬉しかった」「よかったわね」
「お母さん、クリスマスプレゼントありがとう」「どう致しまして」
・・・とここまでは良かったのだが。
「で、アタシへのクリスマスプレゼントは?」
不意打ちであった。
「い、いや、その・・・あ、そうだ。クリスマスケーキ買って帰ろうか?」
「それはいらない。だってお父さん食べられないじゃない」(やっぱ無理か~)
「じゃあどうすっかなあ」
「お父さん、もういいから早く帰って来なよ。今晩お鍋だからみんなまってるんだよ」
「は~い」。

ちなみに名作『罪の声』の最終上映の観客は5人でした。主題歌も見事。映画の雰囲気を100%伝えていたと思います。機会があれば皆さんも是非!

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