金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

ちょっとした親切(?)(2021年11月)

つい15分ぐらい前の話。

日ごろの運動不足を解消すべく早歩きをしていると、マルエツの駐輪場でインド人の男の子(5,6歳かなあ)が婦人用自転車のお尻の部分をつかんでなにやらもぞもぞ動いている。

最初は遊んでいるのかな、と思って通り過ぎようとしたんだが、よく見ると、この子自転車のスタンドを立てようとしていたんだね。でも背が小さすぎてちゃんと立たず、前の車輪からぐるっと回ってしまう。後ろの荷台部分は背もたれ付きの子ども用の座席なので、持つ場所がない。で、前車輪に振り回されているわけだ。それでも懸命に立てようとしていた。大人も子どもも何人も歩いているが知らーんプリ。

近づいて声をかけましたよ。

"Shall I help you?"

もっとしゃれた言い方もあったと思うんだけど、外国人と話すのがあまりに久しぶりなので僕も緊張したのかもしれん。そしたらその少年が僕の目を見てこう答えた。

「あ、アリガトウ」

でまあ、僕はすぐにスタンドを立ててあげた。ほんの3秒。

"OK?"

と言ったらまた、

つぶらな瞳で「ありがとう」と。

"You are welcome."

今から振り返ると、相手がわざわざ日本語で言ってくれたのだから日本語で返せばいいのにアホな私。上がってたのかも。その後何か話そうかなとは思ったんだが、俺様も馬鹿じゃない。帽子、メガネ、マスク、黒ジャンパーと、世が世なら職質間違いなしの風貌。そして悲しいかな(どちらかというと)僕の人相は普通にしていると怖い(らしい)。

そのままその子に手を振って離れました。

めでたし、めでたし。

だよね。