金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「お砂糖使いますか?」

出会った言葉:「砂糖をお使いになりますか」という表現にも慣れることができない。砂糖は道具でも召使いでもない。コーヒーの中に入れる以外は使い道がないのに、わざわざ「使う」と言って、他の使い方のある可能性を確保しているところがおかしい。

多和田葉子著『言葉と歩く日記』(岩波新書)p101)

*多和田さんがドイツから時々日本に帰ると、以前には聞かなかった日本語を耳にして違和感を覚える、という文脈の中の一コマ。ああなるほどと思った。というのもウチの相方がテーブルでよく「醤油を使う?」とか「お塩を使う?」という言い方に「あれ?」と思ったことがあったからだ。今日の朝食時に聞いてみた。妻は一言。「その方、お料理したことないんじゃない?」。これはこれで納得した次第。

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