金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

自分が居心地の悪いところにも可能性がある:出会った言葉から

「クセでデザインするな」。松岡さんのことばで印象的なのがこれですね。たとえばケイを入れると落ち着くとか、色もひとつ決めてしまえば落ち着いて完成度があるように見えるけれども、自分が居心地の悪いところにも可能性があるということだと思うんです。
(臼田 捷治 著『 工作舎物語 眠りたくなかった時代 』(左右社 2014年)P53)

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引用文の「松岡さん」とは松岡正剛氏のこと。これを読んで思い出したのが、以前に読んだ次の言葉。

「技術とは感性」=「技は心」。こんなところにシミがあったらやだろうな、とか、もっときれいにしてあげたい、とかね。それが技術の向上につながるんです。吉田武(クリーニング師)。8年前に見たテレビ番組での発言をメモしました。

一見矛盾するかな?と思ったが違う。松岡さんは「こんなところにシミがあったらやだろうな」を鵜呑みにするなと仰っていたんですね。だからその感覚は技術の向上につながる。

余談になりますが、私は以前N証券会社にいたときの10年次社員研修(1994年だと思います)で、松岡さんの編集工学研究所に1週間面倒(すべてではなかったかもしれないが、プログラムの相当部分)みていただきました。細かい内容は覚えていないが「強烈に感動した」衝撃だけは覚えています。N証券の研修部は大英断をされたと当時のことを懐かしく思い出す。

「こんなところにシミがあったらやだろうな」が技術の向上につながる:出会った言葉(昨年88年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(57) - 金融翻訳者の日記