金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

時差ボケ(?)(2017年12月)

今朝気分がいいから髭剃りを当てながら「時をかける少女」の主題歌を鼻歌で歌ってたら、「ウルサい!今何時だと思ってんの!!まだ4時半よ!!!」と怒鳴られ我に返った自分(恥)

(後記)今は起きるのが1時間ぐらい遅くなりました。(2021年12月27日)

『翻訳力錬成テキストブック』

『翻訳力錬成テキストブック』(柴田耕太郎著 日外アソシエーツ
https://www.amazon.co.jp/dp/4816926674/

 

2~3日に1度、毎回5~10分ずつ取り組んでいる。6月下旬から勉強を始めてほぼ半年。現在は「課題文2-2」(132ページ)だから4分の1ぐらい進んだことになる。旧版は買っただけでほとんど目を通さなかったので大きな進歩。このペースならあと2年ぐらいで読破できそうだ。

旧版は2004年。初版で買ったので(というか、おそらく初版で絶版になった)独立後2年たった時ぐらい。買ったときの印象は覚えている。「英文を1点の曇りもなく読み取る?・・・でここまで意訳する?」という拒否反応が大きかった。単なる趣味だろ、と思った。本が厚いのも気に入らなかった。

その後3年ぐらいこの本と著者が嫌いになっていたのだが、CTさん主催の勉強会に柴田先生が来られて(CTさんは柴田先生の翻訳教室に通っておられたのだ)、黒板を使って書籍通りの細かい授業をされたのだがそれはスッと頭に入って感動した。で、改めて旧版を開いたけど、やっぱり「ここまで意訳はないだろう。細かすぎだろう」という印象は変わらなかった。

それから10年。今年初めに新版が出ると聞いた。CTさんが関わっておられたという話も伺っていたし、使われている原典はあまり変わっていないのですが、レイアウトがスッキリしたのと、出典が明らかになるなどかなり見やすく、勉強がしやすくなったのも勉強が続いている理由の一つだと思う。

ただ、最近思うもう一つの「勉強が続いている」理由は、僕が少しは「翻訳力」がついたからかな?ということです。

昔は細かすぎる、というか原文から離れすぎていると思った柴田先生の訳。「出版物として読める」を狙って思い切って日本語を使うのだが、ちゃんと枠内に入っている。「意訳もここまではよい」というセーフラインを示してくれている、といいますか。特に「原文に即した訳」と「モデル訳」と比較検討するとそれがよく分かる。

 

とても素晴らしい本だと思う。

 

ただ、翻訳を始めたばかりの人は13年前の僕みたいに狙いがわからなくて放り出すかも。その意味では、学び初めは『誤訳の構造』『~典型』『~常識』や伊藤先生の『英文解釈教室』の方が良いような気がする。

 

3カ月ぐらい前だったかな、何気に本書をパラパラとめくっていたら、「あとがき」の最後のページに「協力 出典調査 CT(実務翻訳者)」とあった。「あ、やっぱり」と思ったらジワッときた。そして「柴田先生、ちゃんと書いて感謝していたんだ」と柴田先生のことも(ちょっぴり?)好きになりました。

 

ちなみに、今アマゾンを見たら読者のレビューがあった。厳しい意見だが、これはまさに13年前の僕の意見にほぼ等しい・・・ということはこのレビュアーさん、柴田先生の訳をちゃんと読まずに否定した13年前の僕と同じような、翻訳者のなりたてか、自分は翻訳をしたことのない語学屋さんかも。

TOEICができなかった時の、試験直後の感想(2017年12月)

今日のTOEIC。Part 5と6は15分、Part7の後半(176~200)を終えてあと30分で、「余裕だ」と思う間もなく、前半に入ったところで突如脳がエンストを起こした。

まるで、フルマラソンで調子よく25キロ過ぎまで走っていたのが突如30キロで足が止まったような感じ。

理由は分からない。ただ「まずい!」と思った瞬間に、時間勝負のテストなのでそこで負け。気持ちだけが焦って英文が頭に入らなくなり、時間だけが過ぎていった・・・。要するに英語力がなかったということ。
今回は受けなかったことにします・・・(強烈な敗北感)

(後記)この時の点数は890で、「できなかった~」と思っていたほど悪くなかったのでホッとした覚えがあります。なお、他にも書いていますように、僕はこういうライブ感(結果がどうなるかわかっていない時の感覚)を記録として残す方が、後になってから情報を都合良く整理して述べる(多くの合格)体験記よりも読者には役に立つのではないかと思っています。(2021年12月10日記)

tbest.hatenablog.com

独立した時に決めたこと(2017年12月3日)

独立した時に決めたことがある。

「当初数年は知り合いの伝手に頼らない」こと。

理由は2つ。
①ゼロから自分で仕事を増やす営業力をつける必要があると思ったから。
②実力もないのに紹介してもらって失敗したら紹介してくれた人の顔をつぶすことになると思ったから。

10年経った時にその封印は解いた。

セールストークは「僕を使うことが御社のためになる」だった。

仮想通貨に関するメモ(2017年11月)

最近、ビットコインに代表される仮想通貨についての新聞報道等がやかましくなってきました。

現段階では・・・

供給が統制されておらず、とりわけ種類が無尽蔵に増えているので需要が引っ込むと必ず暴落する、という話は良く出ています。つまり仮想通貨は今バブルです。素人が手を出してはいけません。

それ以外に、まだ意外に知られていない次のようなポイントがあるようです。

(1)仮想通貨では納税できない。現在あらゆる経済取引の中で最大のシェアを誇る単一取引は納税だそうです。どの国も、ハイパーインフレで困ったジンバブエなどの国を除けば、自国通貨での納税を求めるはず。つまりどの国でも、1年のどこかの段階で、仮想通貨から実物通貨に変換して納税というプロセスになるはずで、そのタイミングで仮想通貨への強烈な下げ圧力がかかる。

(2)仮想通貨には価格変動に伴う課税リスクがある。つまり価値が上昇するとキャピタルゲイン課税が課せられるはず(そのような法整備がなされるはず)。これは円の保有者が対ドルでどんなに円高になっても日本で円を持ち続ける限りキャピタルゲイン課税がかかることはないのと大きく違う。

この追加的な二つは念頭に置いておくとよいかも。

(後記)4年前に書いた記事です。その後仮想通貨に投資して「億り人」と呼ばれるようになった人たちの一部に、課金していなかったばっかりに莫大な課税が課せられ、にっちもさっちも行かなくなったという深刻な事例が出てきたようです(今年になってから関連記事を読みました)。(2021年11月30日記)。

「聞き流すだけ」では英語力は伸びない(同じビデオを600回観て聴いての結論)(2017年11月)

おはようございます。
 [昨日の自分]
起床:4時30分
体重:72.2kg、体脂肪率21%、BMI:24.1
ピーク:体重は77.2kg(3/6/16)脂肪量は19.9kg(12/7/14)
間食:チョコ2枚。
運動:11,666 歩
翻訳ストレッチ:「春秋・天声人語」『世紀の空売り』『第五 折々のうた』『俳句歳時記』『翻訳力錬成テキストブック』TOEIC関連テキスト勉強の計90分(TED590回)
翻訳時間:9時15分
就寝:22時20分

先週ぐらいから、ここ3カ月ほど散歩でずっと聴き続けているTOEIC問題集のテキストを持ち歩いて(現在40回ぐらい聴いています)英語を見ながらの暗記を始めた。
それであらためて気がついたことがあります。
上の「翻訳ストレッチ」で(TED590回)と書いてあるのは、確か昨年の1月ぐらいから聴いているTEDの↓のプログラムを、今日まで590回聞き流した、という意味です。
「人生を幸せにするのは何?最も長期に渡る幸福の研究から」by ロバート・ウィールディンガー

www.ted.com


内容が素晴らしいのでなるべく1日に1回は仕事の合間に聴くようにしていますが、ほぼ1回10分の同じプログラムを600回、つまり100時間近く聞き続けて実感するのは、「勉強としての聞き流しは身につかない」ということです。

むしろTOEICの勉強で同じ本のテキストの音声をシャドウイングしたり、間隔を開けてリピートする方が身についている様な気がします。

あたかも赤ちゃんが言葉を覚えるように・・・という宣伝文句あるじゃないですか。あれは好奇心旺盛な子どもが、1日24時間(というか起きている時間ずっと)飽きもせず、その言語に何年も何年も耳をさらし続けて初めて成り立つ教育法だと思います。
100時間同じYouTubeを聞き流して身につかない僕が言うんだから間違いない!!・・・と思うわけ。

では目に見えない効果は?つまり、もしかしたら同じ放送を600回聴いているために、少なくともここに出てきているちょっとした母音と子音の組み合わせやリズムに慣れたお陰で、ほかの英語を聴くときにいつの間にか聞こえるようになっているかもしれない可能性は?・・・・これは分かりません。