金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

仮想通貨に関するメモ(2017年11月)

最近、ビットコインに代表される仮想通貨についての新聞報道等がやかましくなってきました。

現段階では・・・

供給が統制されておらず、とりわけ種類が無尽蔵に増えているので需要が引っ込むと必ず暴落する、という話は良く出ています。つまり仮想通貨は今バブルです。素人が手を出してはいけません。

それ以外に、まだ意外に知られていない次のようなポイントがあるようです。

(1)仮想通貨では納税できない。現在あらゆる経済取引の中で最大のシェアを誇る単一取引は納税だそうです。どの国も、ハイパーインフレで困ったジンバブエなどの国を除けば、自国通貨での納税を求めるはず。つまりどの国でも、1年のどこかの段階で、仮想通貨から実物通貨に変換して納税というプロセスになるはずで、そのタイミングで仮想通貨への強烈な下げ圧力がかかる。

(2)仮想通貨には価格変動に伴う課税リスクがある。つまり価値が上昇するとキャピタルゲイン課税が課せられるはず(そのような法整備がなされるはず)。これは円の保有者が対ドルでどんなに円高になっても日本で円を持ち続ける限りキャピタルゲイン課税がかかることはないのと大きく違う。

この追加的な二つは念頭に置いておくとよいかも。

(後記)4年前に書いた記事です。その後仮想通貨に投資して「億り人」と呼ばれるようになった人たちの一部に、課金していなかったばっかりに莫大な課税が課せられ、にっちもさっちも行かなくなったという深刻な事例が出てきたようです(今年になってから関連記事を読みました)。(2021年11月30日記)。