金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

勉強するなら良書を繰り返し学べ⑦:「パブロフの原理」佐々木高政著『新訂 英文解釈考』(金子書房)

今朝の翻訳ストレッチ教材から。

紙とペンをもって訳してみて。難所は最後の文。制限時間10分。

Pavlov's principle is this: Given a reflex according to which a stimulus B produces a reaction C, and given that a certain animal has frequently experienced a stimulus A at the same time as B, it often happens that in time the stimulus A will produce the reaction C even when B is absent. To determine the circumstances under which this happens is a matter of experiment. Clearly, if we substitute ideas for A, B, and C, Pavlov's principle becomes that of the association of ideas.

Chat GPTー4の解説は以下の通り。プロンプトは「上の文章の文法構造を明らかにした上で分かりゃすく訳してください。

(回答)Pavlov's principle is this: は、パブロフの原理を紹介するための文です。

Given a reflex... it often happens that... は、パブロフの原理を説明するための条件文です。
この中で、Given a reflex according to which... は、特定の反射に関する条件を示しています。
stimulus B produces a reaction C は、刺激Bが反応Cを生み出すことを示す文です。
and given that... は、動物がAとBの刺激を同時に経験するという追加の条件を示しています。
it often happens that... は、時間がたつと、刺激Aが反応Cを生み出すことがしばしばあることを示しています。
To determine the circumstances... is a matter of experiment. は、この現象がどのような状況で起きるのかを決定することは実験の問題であると述べる文です。
Clearly, if we substitute... becomes that of the association of ideas. は、もし私たちがA, B, Cの場所にアイデアを置き換えると、パブロフの原理はアイデアの連想の原理となることを説明する文です。
次に、この文章を分かりやすく翻訳します。

「パブロフの原理とは次の通りです。反射が存在し、刺激Bが反応Cを引き起こす場合、ある動物がしばしば刺激AとBを同時に経験していると、時間が経つと刺激Aだけで反応Cが起きることがよくあります。この現象がどのような状況で発生するかを特定するのは実験の問題です。明らかに、A、B、Cにアイデアを置き換えれば、パブロフの原理はアイデアの連想の原理となります。」(ここまで。2023年8月11日)

『英文解釈考』(金子書房)に載った訳文は以下の通り。

「パブロフの原理はこうだ―それに従えば刺激Bが反応Cを生み出すという反射作用があることとし、またある種の動物が刺激Bと同時に刺激Aをしばしば経験していることを与件とすれば、時が経つとしまいには刺激Aが、刺激Bの欠如している場合でも、反応Cを惹き起こすことがよくある、というのである。そのもとにこの現象が生起する状況をたしかめるのは実験の問題である。A,B,Cの代わりに観念を置けば、パブロフの原理は連想のそれとなることは明白である」(佐々木高政著『英文解釈考』(金子書房)p201)