金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「PTAも応援団もなかった」(スポーツ強豪校に子どもが入るということ②)(2015年3月)

息子の卒業した高校、明らかに良かったなあと思ったことがあった。
それは在学中に保護者間の人間関係に悩まされることが一切なかったという点である。

(1)まず学校のシステム。
そもそも学校にPTAがない。
保護者会もない。
親が集団で教室に入ったのは、入学式の当日と昨日、つまり卒業式の当日に、生徒たちの後ろに立ったときだけ。
面談は年に1回だけ。
年に1度の後援会総会の時に授業参観はあった(我々は試合と重なることが多かったので出たことがない)。

(2)次に卓球部
入学前の保護者説明会の時に、鬼監督のA先生が「3年間お預けいただきます。次に皆さんと集団でお会いするのは卒業式の終了後になると思います」と仰っていたがまさにその通りだった。

もちろん試合の応援に行けば自分の子どもを応援していると同じ学校の保護者らしき人と出会うことはあったしその折には挨拶もするがそれだけ。

これはいわゆる「強豪校」では極めて稀である。

次男と同じ卓球教室に通っていたKちゃんが通っていたC付属校(3年間のうち2回団体でインターハイ出場)は、保護者がおそろいのトレーナーを着て、うちわを揃え、皆で固まって応援していた。Kちゃんママによると試合の度に差し入れ当番がいて何かをまとめて買って差し入れをしていたそうだ。関東大会、全国大会になるとそれが一層激しくなる。他の学校も似たり寄ったり。少なくともうちわぐらいは見かけるので「この学校は○○だな」というのがわかったものだ。

あの学校にはそういうのが一切なかった。昨年全国大会に出たときでさえ、「ある程度まとまった場所で」応援していた程度。

私が差し入れを持っていったのは、彼が中学の時に「卓球部にお世話になります」と挨拶に行った時と、昨日の卒業式後の2回だけ。

昨日はお母さん方で集まって4時間ぐらい食事とお茶でおしゃべりしたらしいが、4時間もかかったのは(妻曰く)「3年間分の積もる話よ~」(近所のT田さんの時も何時間も帰ってこないんですがね。そこは突っ込まない)。

考えてみると在学中にお互いによく知っていたりすると「やれ、だれが勝った、負けた」「だれがレギュラーに入った、入らなかった」というのが必ず話題になる。「なんでウチの子が~?」「なんであの方は一回も差し入れもってこないわけ?」なんて話もよく出るそうだ(Kチャンママの話)。それとやっぱり強い子、レギュラーの保護者の発言力が強くなる。そんなの関係ない、なーんて変な人間関係もできるらしい。
そういうのが一切なかった。ウチの子みたいに部内ではそれほど強くなかった子の親にとっては極めて楽だった。

入る前にそんなことをチェックしたわけではないが、これが実に実に実に楽でした。とりわけ妻にとって。

学校選びのご参考まで。

スポーツ強豪校に入るということ① - 金融翻訳者の日記