金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

勉強するなら良書を繰り返し学べ⑥:worthとvalue:小倉弘著『英語 冠詞のトリセツ』(かんき出版)から。

以下は引用ではなく、要約。
「価値」に相当する語にworthとvalueがある。いずれも絵に描きにくく境界線が引きにくいので不可算名詞。ただし
worthは「そのもの自体の価値、絶対的価値」
valueは「(評価が人によって異なる)相対的価値」
なので、valuesとなることがある。人によって異なるのだからvaluesに「価値観」の訳を当てるとピタリと来る。
(小倉弘著『冠詞のトリセツ』かんき出版p53より)。
辞書ではなかなか見つからない記述だが、こう理解すると僕の頭の中で二つの言葉に対する理解のつじつまが合う。だから受け入れる。この本はすごい。タイトルが軽いが軽く見てはだめだとの思いを強くした。

僕にとって『冠詞のトリセツ』は、冠詞の参考書というよりも、冠詞の解説が付いた暗唱用基本例文集だ。今は3回目。毎回日本語を見て英語を唱え随時修正しながら、その後で冠詞に関する解説を確認している。身に着く実感あります。

(余談)なお、Chat GPT-4に次の質問をして、回答を得ている。質問の仕方を変えればもっといろいろな観点が出てくると思う。興味のある方はお試しを。

(質問)valueとworthの違いを説明してください。

(回答)

value」と「worth」はどちらも英語で「価値」を意味する言葉ですが、それぞれ微妙に異なるニュアンスがあります。

Value(バリュー): この単語はあるものが持っている、主観的または客観的な価値を表します。これは、そのアイテム、サービス、または概念が他のものと交換できる能力またはその有用性を示す場合があります。経済的な文脈でよく使われ、物事の具体的な価格やその有用性を示すために使われます。また、道徳的、社会的、または個人的な価値を表すのにも使われます。「value」は、あるものが私たちにとって何を意味し、何を提供するのかについての認識を表すのにも使われます。

Worth(ワース): この単語も「価値」を意味しますが、「value」よりも個々の事物や人が持つ固有の価値、特にその存在自体に由来する価値に重点を置いています。経済的な文脈では、特定の商品やサービスが市場で引き換え可能な価格を指す場合がありますが、より一般的には、その存在または特性に基づく内在的、個別的、または固有の価値を指します。例えば、ある人が「あなたの価値は無限大だ」と言うとき、それはその人が持つ固有の価値、尊厳、または重要性を指しています。

要約すると、この二つの単語はどちらも「価値」を指すものの、その使用は文脈によります。「value」はより広い範囲で使用され、物事の価格や有用性、さらには道徳的や社会的な価値を含むことがあります。「worth」は個々の存在や特性に基づく内在的価値を指すことが多いです。(ここまで。2023年8月7日午前8時)