(1)2年前の今日
「日本人であるぼくの場合は、日本語の意味をしっかりと体得することが、フランス語でコミュニケーションする上でも重要になるのではないか?」。
(斎須政雄著『調理場という戦場 斎須政雄の仕事論』(朝日出版社)p46)
*本日の言葉:フランス語を全く話せない状態で23歳の時に渡仏。朝から晩までフランス語の中で過ごし、夜寝る前にせめて日本語でその日にあったことを呟かないと気が狂いそうになる日々を過ごしているうちに、途中からむしろ積極的にその日にあったことを「日本語で的確に表現しよう」という努力を始めた。その方が「フランス語で適確に表現する」道だと。これでフランス語を習得し、在仏は12年間に及んだとのこと。的確に表現できる母語の習得がやっぱり大事ではないか、と改めて小学校への英語教育導入はよくないと思った次第です。
調理場という戦場―「コート・ドール」斉須政雄の仕事論 (幻冬舎文庫) | 斉須 政雄 |本 | 通販 - Amazon.co.jp
(2)4年前の今日
「能力は個人の中にあると思われがちだが、本当は他者との協働関係がうまく作用している状態を『能力が高い』と呼んでいる」。與那覇潤氏
(「知性は死なない」 與那覇潤氏 病得て見つめた「言語と身体」2018年5月12日付日本経済新聞読書欄「あとがきのあと」)より)
(3)5年前の今日
福地源一郎はまだ訳文専門で、通詞に入る技量には至らぬらしい。
(2017年5月11日付日本経済新聞夕刊最終面 連載小説「万波(ばんぱ)を翔る」より)