金融翻訳者の日記

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「『日本人の英語力を放置できない』TOEICの価値は? "不要派"茂木健一郎が吠える」のビデオを見て

モリテツさんは、TOEICの専門家として、まず「そもそもTOEIC800点って、どの程度の学力の人が、どの程度の時間をかければ取れるものなのか?」という点を解説すべきだったと思う。すると、800点を入社条件にすることが全然たいしたことないこと、TOEIC至上主義でも何でもないことが明らかになったはず。司会者の方のTOEIC800点に対する評価は高すぎ。
TOEIC800点なんて、大学生が真面目に1日あたり1~2時間、毎日半年も勉強すれば十分に取れるレレベル。恐るるにたらない。
つまり、TOEIC専門学校に入ってガンガン勉強しなくても到達できるレベルなので、モリテツさん、結果として自分の業界を否定するリスクがあったのかも。TOEIC業界の人にとってみれば、TOEIC800を「とてもとても難しいレベル」にしておいた方が、学校や教材は売れるからね。
・・・という点は気になったけれども、要するにモリテツさんやパックンが主張していたように、英語を真面目に勉強していくための出発点としてTOEICを利用する、その最初の目標として800点を狙う、という考え方は健全だと思う。パックンの主張はおおむねこういう意見で、さらに全体の意見のバランスを取ろうとする姿勢には大いに好感を持ちました。モリテツさんは、相手が茂木さんだからと萎縮せず、遠慮せずにもっとガンガン主張すべきだったと思います。
一方、茂木さんの主張は①自分も他の多くの日本人と同じくThis is a pen.から始めた。②にもかかわらずTEDで英語のスピーチをするまでになり、英語の本も何冊も出している。③その自分から見ると、TOEICはレベルが低すぎる。もっと教養ある、知的に楽しい英語に取り組むべきだ・・・という"主張”は、「要するに、こ~んなに英語ができちゃう自分から見るとTOEICはレベルが低すぎだしつまらない。このままでは日本がダメになる」という、自慢はあったが根拠のないお話しという印象。精いっぱい彼に好意的な評価をすれば、わざとヒール役になったのかもしれません。
 
テーマも登壇者にも非常に興味を抱いたが、司会者は勉強不足で、モリテツさん遠慮しすぎ、茂木さん増長しすぎ、まともな行司役はパックンのみというちょっと期待外れの内容。
どうぜなら「TOEIC800点を目指すのはTOEIC至上主義なのか?」という点で議論してほしかった。
 
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