金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「ヒットして最大公約数のファンを得ることは、本当に好きな人を減らすんだな」:2019年~2021年の今日(2月24日)に出会った言葉

(1)2021年2月24日
Shinji was to be hanged tomorrow morning.の英文で「シンジは絞首刑になる」(義務)「ならなければならない」(予定)「なることになっている」(運命)「なることとなった」のどれだろうか。答えはどれでもよい。大事なのは訳よりも、「シンジ」という人は自分の意思で「絞首刑」になっていないということである。この背後には、彼に処刑を命じた<第三者>がいるのである。
(小倉弘著『英文表現力を豊かにする 例解 和文英訳教本 (文法矯正編)』p147)

www.amazon.co.jp*本日の言葉:英語ってこうやって勉強していくのだとつくづく思う。英語の理解があって、訳は最後に来るという基本的なことを学んでいます。

(2)2020年2月24日
我々は彼らのウソを知っている/彼らも 彼ら自身がウソをついていることを知っている/彼らは 我々が彼らのウソを知っていることを知っている/我々も知っている 彼らは我々が彼らのウソを知ることを知っていることを/それでも彼らはウソをつき続ける
(「多事奏論 隠される情報 声をあげなければウソは続く」編集委員 吉岡桂子 2月22日付朝日新聞
*筆者によると、引用した詩(/は改行)は、故ソルジェーニツィンによる詩として中国のネットで流行っているらしい。『収容所群島』が書かれた旧ソ連時時代の詩ですぞ。

(3)2019年2月24日
誰も触れぬ「壁」を一人で、ノミ一本で掘り続け、風穴を開けて向こう側の別の世界を見ようとする「奇特な道楽人」が時折現れます。発見の楽しさを知った人間です。ずっとそういう気持ちで生きていく。面白いこと、楽しいことを見つけて決してやめない。これがAI(人工知能)にもできない人間の本質でしょう。 磯田道史さん
(「仕事力 ― 人は、面白さで進化する」2019年2月24日付朝日新聞

info.asahi.com

(3)2018年2月24日
ヒットして最大公約数のファンを得ることは、本当に好きな人を減らすんだな。大江千里
(2018年2月21日付け朝日新聞「折々のことば」より)