金融翻訳者の日記

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「思い出はあまりムキになって確かめない方がいい」:2013~2020年に出会った言葉

(1)2020年の今日
「(政府の行動に無関心になったら)アウシュビッツは空から降ってくる」マリアン・トゥルスキさん(アウシュビッツ強制収容所の元収容者)
(「解放から75年 93歳の元収容者が警笛」2020年1月28日付朝日新聞

*僕は、今の日本の政治状況は相当ヤバイと思っているので、こういう時こそトゥルスキさんの言葉に耳を傾け、自分にできる抵抗はすべきだと思っています。

もし今の日本、みんながどこにいても、どんな立場でも自由に物を言える時代だったら、今頃「私は桜を見る会のツアーに参加しました!!」って人が何人かは出てきて報道関係者にいろいろ話していると思う。ところが、そんな声はほとんど出てこない。たまに聞こえてくる発言は匿名で、顔を隠しているものしかでない。そういう報道を見ていると、恐らくアベさんのお膝元はすでに誰も何も物を言えない、文字通り戦前の日本に成り下がっているのではないか?と想像してしまう。

もちろん今の立憲民主も国民民主では政権は担えない。共産党だって国民一般の支持は得られない。山本太郎さんはまだ勢力が小さすぎる(僕はれいわ新撰組に政治献金しましたけども)。

だから消去法で自民党はやむを得ないんだけど、アベじゃダメだ。国民が腐る。子どもが腐る。教育に悪い。自民党の中からリスク取って声を上げて、仲間を作ろうとする革命児が出て欲しいと思いますよ、マジで。待ってたらアウシュビッツが降ってくるで、ホンマ。
よい1日を!

「アウシュビッツは急に空から降ってこない」生存者語る:朝日新聞デジタル

(2)2019年の今日
ジャーナリズムは何のためにあるのか。社会の健全性のためにある。本田靖春さん
(「本田靖春『拗ね者』のまなざしとは」2019年1月27日付朝日新聞

*今日の言葉、その通りなのだが、今は「何が健全なのか」の解釈が分かれている。その点から「ジャーナリズムは権力の監視のためにある」と位置づける方が誤解がなくてよいと思います。

(3)2018年の今日
「一人で過ごす年末年始がすごく寂しかったので、もう家族と一緒にいるだけですごく幸せだなと気付かされたので。ただ一緒にご飯を食べてテレビを見る。それだけでいいかなと思っています」(1月26日放送ドキュメント72時間津軽海峡年越しフェリー」4年ぶりに故郷の青森に帰る札幌の大学に通う女子学生)

www.nhk-ondemand.jp

(4)2013年の今日
「思い出はあまりムキになって確かめない方がいい。何十年もかかって、懐かしさと期待で大きくふらませた風船を、自分の手でパチンと割ってしまうのは勿体ないのではないか」
(「昔カレー」『父の詫び状』向田邦子
*これを朝読んで長男の小学校の運動会の時のことを思い出した。ビデオと写真で組体操を一生懸命取ろうとしてたら妻から言われた。

「お父さん、もう写真はいいから自分たちの目で見ておこうよ。T(長男)の今を見られるのは今だけなんだよ。カメラだけに見せるのはもったいないよ」

これ以降我が家の写真の枚数はグッと減りました。