金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

引退後?

昨日の「新報道2001」の特集は「引退後の人材活用」の話だった。60歳以上の高齢者を活用している企業にとっての利点/問題点、高齢者にとっての利点/問題点。高齢者が再雇用先で引き起こす問題点の原因は、その多くが高齢者の「プライド」なんです、という活用側の発言を見ながら、3日ほど前の元上司(すでに引退)とのやり取りを思い出した。

「で、鈴木、今の仕事いつまで続けるの?」「死ぬまでです」「あ~そうなのか」と相当意外そうな顔をされた。で、その刹那にあ~自分はこの人と住む世界が違うと思った。

もちろん老後の生活の心配を全くする必要のない元先輩と私は経済的な基盤が異なるのだが、それとは全く次元の異なる点、要するに人生の捉え方がこの方と私では違うのだ、そしてこういうこと「引退後の過ごし方、過ごさせ方」がテレビの特集になるということは、当たり前のことだが自分の方がこの世の中では少数であるということを。
あまりそういうことを普段意識しなかったので、それなりに新鮮な感動だった。
(後記)上記は今から7年前に書いたもの。今も「死ぬまで仕事」のマインドに変わりはないですが、当時ほどのガリガリ感はありません。それは子どもたちが成長し、経済的圧迫がかなり減ったことや自分の体力も原因かも。翻訳はずっと続けると思いますが、金儲けというよりはずっとやり続ける「ライフワーク」「生涯趣味」の比重が高くなっているような気がしています(2021年9月1日記)