(以下引用)
簡単に言ってしまえば、anyは「なんでもいい何か」、someは「なんだか知らない何か」です。
(引用ここまで)(別宮貞徳『さらば学校英語 実践翻訳の技術』(ちくま文芸文庫)P272)
で、例文は2つ。
① Is there anything to eat?
② Is there something to eat?
①は、「なんでもいいけど食べるものありますか?」→「何か食べ物ある?」
②は、「何だか知らないが食べるもの何かありますか?」→「何か食べ物あるの?」
と訳すのだと説く(同書pp272-274から要約)。
上の考え方は、「any、someが名詞でも形容詞でも、あるいは-one、-body、-whereがつく複合語になっても代わりません}(同書p272).
公式覚えるよりずっと分かりやすい。
同書は語り口が誤訳(した人)を小馬鹿にしたような響きがある。これは、相手が権威のある人なら痛快なのだが(例えば『裏返し文章講座』(筑摩文庫)では、水田洋、都留重人、伊藤整、富岡多恵子等そうそうたる学者/文化人を人格否定ではないかと思うほど徹底的にけなしている)。無名の翻訳に対しても同じ姿勢だと、ちょっと引く人もいるかもしれない。が、中身は超一流。その「超上から目線」を我慢できればお薦めです。