金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

関係代名詞の<制限用法>は対比を暗示する(翻訳ストレッチの教材から)

出会った言葉:

「制限用法の直訳は『~する方の(先行詞)』と考えるのが分かりやすいと思う。……すなわち、<制限用法>は対比を暗示するのである。一方、<非制限用法>にはそのような暗示はない。<非制限用法>は先行詞の名詞を補足説明しているにすぎない」(小倉弘著『英文表現力を豊かにする 例解 和文英訳教本』p254)

例文は二つだ。

(a) Mr. Parker has two daughters who work for a bank.

(b) Mr. Parker has two daughters, who work for a bank.

著者の小倉さんは(a)を「パーカー氏には銀行勤めをしている方の娘さんが二人います」と直訳し「銀行に勤めていない方の娘も存在している」ことを意識せよ、と言っているのだ。

関係代名詞の制限用法についてこれほど簡潔かつ明快に説明してくれた文章を僕は知らない。

感動した。

 

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