金融翻訳者の日記

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

営業に対するマインドセッティング(テーマ1:飜訳会社への営業を開始する)

以下は、2008年7月のJTFセミナーで公開した、僕がかつての僕の教え子(昔1年間だけ翻訳学校で講師をしていました)と交わした会話とその後の経過(テーマ2をごらんください)である。話したのはこの2年前なので、今からは15年前ということになる。営業の仕方は当時とは異なっているのでそのままは使えないと思いますが、マインドセッティング(心構え)という意味では使えるのではないかと考え、今回改めてご本人の了解を得てここにも公開することにしました。

テーマ1:飜訳会社への営業を開始する

色々なケースがあるので一言では言えないと思うのですが、ちょうど2年ほど前に同じような相談を受けて、その方と直接会ってお話したことを参考までにお知らせします(実話です)。

そもそもお会いすることになったきっかけは就職のことではなく、翻訳者としての勉強の仕方を知りたいということでした。

私「・・・でと、何を勉強したいんでしたっけ?」
Aさん「実は来月X社のトライアルを受けることになったので、そのための準備をと思って・・・で、その会社のトライアルの内容というのが・・・」
私「え?来月のトライアル?」
Aさん「はい、(怪訝そうに)来月のトライアルです。後1ヶ月と少し」
私(もっと怪訝そうに)「1ヵ月後の、1個のトライアル。。。?」
Aさん「ええ、そうです。ちゃんと準備しないと。せっかくつかんだチャンスなので・・・」
私「Aさん、あなた仕事取りたいんだよね。独立したいんでしょ?(そうです)。あなた今まで何通履歴書出したの?」
Aさん「先月に1通、3カ月前にも1通・・・。なかなか見つからなくて」
私(のけぞりながら)「あのさ、本屋に行けば翻訳読本でも翻訳ガイドでも何でもあるから、それを買って、「あ」から順番に電話かけて、とかやらないの?」
Aさん(ビックリした顔して)「そ、そんなことするんですか?」
私「今のは極端な言い方だけどさ、あんた1カ月や2カ月に1回のチャンスを『なかなか見つかりません』なーんて甘いんじゃないの?あなたがやることは、明日から毎日最低10件は翻訳会社に電話をかけるかメールを出して『御社のトライアルを受けたいのですが・・・』と申し込むこと!」
A「え?」
私「で、そのうちトライアルを受けさせてくれるのはせいぜい10件に1件、場合によったら20件に1件だから、そのトライアルを全部受ける!」
Aさん「な、なんと・・・。そんなこと言ったって、たいていの翻訳会社は経験3年以上とか書いてあって受け付けてくれないと思うのですが・・・」
私「そんなものは無視!!!かけてみなきゃわからんでしょ。それに、あんたこれまで2年くらい翻訳の勉強してるんでしょ。だったらどうにでも言い方ってもんがあるでしょが。『翻訳の実務経験はないですが、3年勉強してます』とかさぁ。」
Aさん「な、なんと・・・」
私「じゃ、コネで話しつけたら?でも実力のない人がコネで仕事取ったら後がキツイよー。紹介してくれた人の顔を潰せないからね。電話かけてノーと言われる方が楽楽。しかも電話が苦手だったらメールでじゃんじゃん送れるでしょ。」
Aさん「そんなこと言われたって・・・、私営業やったことないし」
私「で、ついでに言っておくと、そのうち受かるのはせいぜい10件に1件だ、ぐらいの覚悟がいると思うよ」
Aさん「それって相当ショックですよね」
私「人間誰でも落ちりゃ落ち込むの!しかしそんなことをいちいち気にしてたらあなたは一生仕事を取れない!!!いいですか、あんたね、仕事が天から降ってくると思ってたら大間違いだよ。仕事は自分でしゃにむに取りに行くの!!!」
Aさん「は、はい。」

ちなみに彼女は、その後10日ぐらい送りまくった結果、1カ月ぐらいで2社ほど翻訳会社と契約でき、その後3ヶ月くらい後には「仕事が結構くるようになりました」と言ってました(テーマ2に続く)。

営業に対するマインドセッティング(テーマ2:しゃにむに営業後の反省とその後の方針(2006~2008年の事例)) - 金融翻訳者の日記