金融翻訳者の日記

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「国語」って何?

出会った言葉:
……少なくとも小、中学の教育の場では、英国では英語、フランスではフランス語として母語が学習されるのと同じように、「国語」ではなく「日本語」として学ぶ方がいいと思っています。
ロバート・キャンベルさん(国文学研究資料館長)「『日本語』として客観的に」2020年4月4日付朝日新聞

現在、日本の子どもたちが学校で習っている「国語」は「基本的な読解力」が児童生徒学生に既に身についていることを前提とした「国文学鑑賞」であり、その中身は筆者の心情を読み取る忖度力の養成だ、という新井先生のご指摘(小田嶋隆さんも同じ趣旨の発言をされている)はその通りだと僕は思っている。

「日本語」を語学として客観的・分析的・解析的に学ぶことを主張されているロバート・キャンベルさんのご意見は、新井先生の主張に一致しており、僕も賛成する。

なお余談だが、新井先生の著書では、偏差値の高い中高一貫校の読解力が高いことが示されている(しかし、それはなぜかは説明されていない)ため、それをもって「新井先生はしょせん偏差値信奉者だ」的な書き込みを先日目にしたが、彼女は統計的なデータ(結果)を示したに過ぎず偏差値や受験校への評価をしたわけではない。

高偏差値の中高一貫校の学生の読解力が高い理由は、国語ではなく、国語以外の(算数や理、社会その他教科の)教科書や問題をたくさん読み、解答を書いたりする経験が豊富だから、と僕は解釈しています。日本語力は「国語以外」で養われているなんて、とっても皮肉ですが。