「おかあさ~ん、今月末に予定されていたU先生(1945年生)の勉強会延期になりました。ほら、U先生もうお年だし」
「それはよかったじゃない」
「まあ、俺たちだけだったら大丈夫だったんだけど、先生はお年だからな~。コロナで心配だろ」
「お父さん・・・」(と改まった口調。ちょっと嫌な予感)
「一応言っておきますけど、お父さんも『お年寄り』ですから」
(ちょっとムッとして)「え~そりゃねえだろう」
(あきれ顔で)「お父さん、あなた今年60歳よ。還暦なのよ。昔だったらとっくに引退なの。心配される側なの、あなたは!」
「そ、そんな・・・」
「お父さん以外の参加者の皆さんはお若いんでしょう?」
「うーん、僕の下は7期(年)下が3人。時たま参加されるTさんがその3つ下、その下のSさんはさらに10年下・・・」
「ほらね、お父さんって『先生側』じゃん!」
「いやいや、僕は気持ちは40代・・・」
「ほ~んと、お父さんってそういうところ自分中心っていうか、厚かましいっていうか、図々しいんだよねー」
「・・・」