金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

仮説を検証しながら進もう:機械翻訳の得意、不得意(2019年5月27日)

翻訳者の皆さんが既にお気づきのように、用語や言い回しに関するルールが厳しい分野ほど、つまり人間にとってこれまでルールの習得が難しかった分野ほど機械翻訳は得意なはずだ。皮肉な話だけど。

一方、「こういう言い回しはあの時のどこかで使われた」とか「こういう場でこそ使うべき(使うべきではない」など、翻訳者が失敗したり恥をかいたりしながら覚えていった経験知というか暗黙知の活躍する範囲の大きい分野は、機械に置き換わられにくい。

時間の問題かもしれんけど。

以上は僕の仮説だ。仮説だから間違っているかもしれないが、大事なことは仮説を持って動くこと。自分の頭で考えることだ。自分で考えずに付和雷同し、汗を流し恥をかこうとせず怯えているだけの人は、そのうち機械に蹴落とされると覚悟しておいた方がいい。そういう時代なんだ。