金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

参加したセミナーの圧倒的な熱気に焦る

昨日出席したセミナー、僕が普段出ている勉強会やセミナーとまったく違う刺激がありました。その特徴だけメモ的に。

1.若い人たちのエネルギーに満ちあふれていた。
 講師の嘉村さん、佐宗さん(お二人とも確か36歳)、ファシリテーターの入山先生(たぶん46歳)をはじめ、200人ぐらいいた出席者の大半が(おそらく)30代中心ではなかったか。ただし「若い」と言っても否定的な意味ではない。ものすごいエネルギーで講師の方々の意見を一分も漏らさず聞こうという熱気の元を見てみたらみんな年齢が若かったということ。

これは先日の出版記念パーティーの時も思ったのだが、名刺交換をすると「代表取締役」「ファシリテーター」「プロデューサー」等々企業でリーダーシップを取っている人たち「なのに」(こう思ってしまうことがすでに僕の偏見であることを反省しています)、その集団はさながら大学のサークルの集まりのような雰囲気。

「この手の(ティール組織のような)組織論が理解できるのは40歳代前半まで」と言い切る質問者、大いに頷く会場全体、という図式は、日本の明日は明るいと僕に十分思わせるだけの迫力があった。

翻訳者の集まりにだって若い人たちはたくさんいるはずなのに、この違いは何なんだろう?翻訳者の会合では若い人たちが遠慮しているのかな?それとも老害が跋扈しているのかなあ・・・などと肌触りの違いをはっきりと感じた。

「このテーマに共感する人たちですから・・・」とは嘉村さんの解説。いずれにせよ、あそこに集まった人たちの圧というか熱気に触れただけで行った甲斐があった。

2.プレゼンテーションのテンポというかリズムが心地よい。
これは講師であるお三方の勉強量と実務力、プレゼン能力の高さなのだろう。ポン、ポン、ポンと進んでいき聴衆をまったく飽きさせない、目が離せない展開。

3.目線が平行
この手のセミナーには時々ありがちな、「知っている人が知らない人に教えてあげる」といった上から目線が3人の方々にまったくなかった。参加者の皆さんと同じ立場で、同じ目線で、でもそれぞれ違う経験を語り合っている。そして語りかけてくる相手の見解を、リスペクトの視線で拝聴する、というスタンスが一貫していた。

4.質問に無駄玉(時間稼ぎ)が一つもない
これが結構な驚きの一つ。僕が「慣れっこ」になっているセミナーでは、それが質問なのか、単に自分の意見をひけらかすための時間稼ぎなのかわからない発言者がいるものだが、そんな質問は一つもなかった。質問者は本当に知りたいことをストレートに尋ね、回答者(嘉村さん、佐宗さん、入山さん)が対等な目線で真摯に応えるというやりとりが実に爽快だった。ある質問に「わかりません」とお答えになった佐宗さんの一言が非常に新鮮でした。

なかなか時間が取れないんだけど、こういう集いには時たま参加しておかないと時代に取り残されるなと実感した2時間半でした。

いや~、イイ物見た。お三方と聴衆の皆様に感謝。

 

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