金融翻訳者の日記

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

単価値上げ交渉

昨日はソースクライアントS1社からヘッドハンティングされてソースクライアントS2社に転職するAさんと会食。いわば「お疲れ様」会で、当然勘定は僕持ちである。もちろん、僕サイドには「お疲れ様」以外に「あわよくば」の目論見があったことは正直に認めよう。
「じ、実はAさんにそろそろ単価の値上げ交渉をしようと思っていたのですが・・・」と僕。「・・・それをそろそろ言い出そうかなと思っているうちに・・・」
「そうですよね~僕が辞めちゃうんですものね」とAさん。
「実際、どうだったでしょうか?」
「いや~、実はこちらサイドも『鈴木さんずっと単価同じだけどいいのだろうか?』という話がありまして、アシスタントのBも『鈴木さんの単価上げましょうよ』と強烈に主張していたぐらいで・・・」
(そうだったのか~!でも勝負はここからなのだ)
「・・・ただ、私どもの方から言い出す話でもないと思っていたので・・・いや~言っていただければ即決でしたのに・・・どうも気がつきませんでスミマセン」
「そんな~恐れ入ります・・・。それでぶっちゃけた話、どれくらいだったら受け入れてもらえたでしょうか?」
「そうですねぇ。翻訳社のH社がXX円ですから・・・・YY円だったら全然問題なかったと思います」「え、そうですか!!!」
YY円とは、今私が頂戴している単価の25%増しである。本当の勝負はここからだ。
「実はその金額、既にM社から頂戴していまして、できればその水準にさや寄せさせたければ、と考えていたわけです・・・」
「そうですか~。いや、鈴木さん、私がS2社に移ったら最初からそのレートで発注させていただきますのでご安心ください」「ありがとうございます!!!」
実はS2社はS1社以上に翻訳案件の多い会社である。もちろんS2社にはS2社の事情があるはずで、S2社のつきあっている翻訳会社も翻訳者あるだろうし、会社の方針もあるだろうから、そう簡単に事は運ばないだろう。とは言えAさんが会社に慣れ、僕を使っても良いという環境が整った時にはYY円で発注してくれることを約束してくれたわけだ。これで僕の目的は達成された。将来の布石です。
で次はS1社への値上げ交渉に入ろうか・・・S1社でAさんのアシスタントを務めていたBさんは、なぜが僕の強烈なファンなので、アシスタントとは言えブッシュしてくれるかも。

(後記)実際この後にS1社に出向いた。表向きの理由はAさんの後任Lさんへの挨拶だ。「Aさんからよく話はお伺いします。頼りにしてますよ~よろしくお願いします」とまずまずの出だしで「実はそろそろ値上げの交渉をしようと思っていたところにAさんが転職されてしまい・・・」とYY円の話を切り出し、結局12.5%アップのZZ円で決着しました。そしてS2社は、Aさんの約束通りYY円での新規契約になった次第(2021年3月25日記)。