金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「お隣様」: スポーツ強豪校に子どもが入るということ(番外篇③)(2016年3月16日)

「お父さん、びっくりしちゃったよ」「なになに?」「H先生とY先生、席が隣だったんだ」「じぇじぇじぇじぇじぇ!」(古くてスミマセン)

次男は一昨日出身高校に卒業証明書をもらいに行った。朝から妙に緊張していた。それもそのはず、卓球部の鬼の監督H先生に挨拶しに行かないわけにはいかなかったからだ。

「てめ~らーー死ぬ気でやれ~!!!!」
「一生懸命やってるぅ?ふざけんなこのやろう~、みんな一生懸命やってんだ。結果がすべてなの、結果が。だーかーらー、負けたって事は一生懸命やってないのと同じなの!!!わかんねえのかそんなことも!!!」
「疲れた?休みたい?(なんてい言う生徒なんかいないんだけど、そういうそぶりを見せると)じゃ、一生来なくていいから」

聞くところによると、H先生は「社会の先生」「学年主任」としてはとっても優しい、物わかりの良い先生で生徒の人気もそこそこあったらしい。ところが、放課後になると人が変わると言われていた。「わざとやってるのはわかってんだけどね」と次男も言っていた。「でもあそこまで怖いと本当にそういう人じゃないかと思っちゃうんだよ」

そういう経緯があった先生である。

「まずはY先生のところに行って報告してから、H先生とT先生(卓球部の創始者にして、昔はH先生よりもおっかなかったという国語の先生。H先生はT先生の教え子)とM先生(N体大出の熱血コーチ。H先生の教え子)に挨拶に行ってくるね」「行ってらっしゃーい」

・・・でまあ次男はH学園の職員室に行ったわけですよ。そこで3年間クラス担任だったY先生と話していた。最近は予備校から在校生のすべての成績、出席状況が出身校に送られているらしく先生方も全部結果をご存知なので詳しい説明はいらない。

ちなみにY先生は次男の進学するC大学の卒業生。実は奥様もC大の卒業生で、現在は同大学で英語の講師をされているので「受講できるんじゃない?」なーんて気軽な話に興じていたのだが・・・「お~鈴木」(ビクーーーーーーツ!)振り返るとH先生が座っていたというのだ。M先生のお隣の席に。あの二人、「どうも仲がいいらしい」とは聞いていたがまさか席まで隣とは。次男も突如直立不動になった(はずである)。

そして話題は一変する。

「おーよかったなC大学。・・・で、あそこはだれかいたかな?」ここで「だれか」とは卓球の選手のことである。「いや・・・(ちゃんと調べておけばよかったと心の底から後悔したそうです・・・)」「あ~T先生(卓球部の責任者)、鈴木来てますよ」「お~鈴木、おめでとう。・・・で、確か3部だったな・・・、え、4部?すぐにレギュラーだろう」ここで「3部」とか「4部」とは関東卓球リーグのこと。・・・つまり、すべて卓球の話である。

という大変な思いをしてもらってきた卒業証明書は、大学に行ってみたら不要だったらしい。

まさに、骨折り損のくたびれもうけ(?)のお話でした。