金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「黒衣の刺客」-ネタをしっかり仕入れてから見るべき映画

 

午前中に仕事をした後に新宿へ。新宿三丁目の甘味処できしめんを食べた後妻は世界堂、私は新宿ピカデリーへ。

「黒衣の刺客」

風景も人も衣装も、戦いのシーンも、とてもとても美しい映画でした。それだけで十分金を払った価値はあるのだが、逆に言えばそれだけだった。筋が全く分からなかった。

まず台詞がほとんどない。時代背景を説明する文章が最初にちょっと出るので8世紀頃の中国の話だということはわかる。ただし主人公以外の登場人物が男性も女性も同じような顔に見えてだれがだれの仲間で、敵なのかが(主人公が闘っている相手が敵という以外は)全く区別できない(今これを書きながらホームページを見たら、登場人物の中に双子がいたってんだから混乱するわけだ)。妻夫木聡は出てきたが何の説明もないので、実は遣唐使の役だったということが帰宅後にわかったほど。

僕の隣に座った中国人の若い男性は、非常識にも映画中に何度も携帯を見ていたのだが、あれは多分ストーリーや人物相関図を確認したのだろうと思う。

映画は情報をなるべく仕入れないで素のままでみた方がよいとは思うが本作だけは例外。ホームページや各種の映画評で背景情報や人物相関図を徹底的に勉強してから見に行くべき映画だと断言できます。とはいえ、「見る」だけでも十分に価値のある映画だと思います。

では1800円の価値はあったか?うーむ、微妙。夫婦二人で2000円が適正とみた。

 

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