金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

4年ぶりの連絡に心が温まった話(2015年5月)

ゴールデンウィークは少し余裕を持って仕事ができるかなと思っていたら2件新たに仕事が入った。1件はソースクライアント「納品はもちろんゴールデンウィーク明けで」。もう1件は全く知らない名前の外国人からだった。文面を読んでいくと
I got your contact email from ***(my wife). She said you could help us with a translation from English into Japanese.

名前を思い出すまで時間がかかったが4年ほど前に銀座の中華料理店で食事をしたNさん(非英語圏翻訳者)であることを思い出した。彼女のお客さんである某大使館が契約書を訳せる翻訳者を探していて私の知り合いのBさんに相談。Bさんが私に連絡をくれて受注に至った案件である。仕事は首尾良く納品し、お礼にNさんとBさんを夕食にご招待した。「こんな中華料理めったにおめにかかれない(味は抜群、メニューも独特)」と喜んでもらえた。

今これを書きながら名刺を確認したら2010年の3月だった。お会いしたのはこの時1回だけ。内容はもう覚えていないが、とても楽しい食事会だった印象が残っている。食事代は確か、某大使館から頂戴した翻訳料金の3分の1ぐらいは使ったと思う。なぜこのことを覚えているかと言うと、支払いが終わった時に「あ~この3人分の食事代を差し引きしたら翻訳会社と同じぐらいの単価に近づくなあ・・・まあいいか、楽しかったし」と思ったからだ。我ながらセコイ。

でもでも、よくぞ覚えてくれていた。我々の仕事はこういう関係の積み重ねなのだなあと改めて思いながら、ソースクライアント向けの見積もりを出す。半日後にゴーサインが出て受注した次第。

奥様からのご紹介だったので今まで意識していなかったが、今これを書いていてお礼のメールを送っていなかったことを思い出した。早速お礼状を書きます。こういう楽しい受注もある。仕事もしっかり頑張ります。