金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

痛恨のミス

案件は契約書の品質管理。6000ワード、制限時間は6時間。思っていたほど悪くないなあと思いつつ2割ぐらい訳し直して翻訳者へのコメントも加え、まあ良い仕事をしたなあ・・・と思っていたところ、私自身が訳していた2箇所にケアレスミスが見つかったとのお客様から指摘があった。

よくある賃貸借契約で「賃借人が・・・賃借人に・・・・」「賃貸人は・・・・賃貸人に・・・」
とつい書いていた。念のため他の箇所も全部チェックしたらあと1箇所見つかった。

品質管理で自分が訳し直した箇所、しかも関係者の部分を間違えるとは・・・・。

疲れすぎていたかぶったるんでいたか、いずれにせよ絶対にしてはならないミス。自分が訳し直した箇所とは言え、品質管理なんだから。この馬鹿!!!

すぐに訂正して平謝りのメールを出したところ。当然チェック料金の減額を申し出ております。

明日から第2四半期が始まる。反省すべきは反省し、気持ちを新たに頑張ろう。

・・・というわけで、本日も皆さんにとって素晴らしい1日となりますように!!

(後記)
10時を過ぎたところでお客様(翻訳会社)に電話をして改めてお詫びする。「どんなペナルティーでも受けます」「いやいや、そこまでおっしゃらなくても・・・。今後ともよろしくお願いします」てな話にはなりましたが、お客様に対してもそうだが、自分が情けないと思います。

こういう痛恨のミスは1年ぶりぐらいかなあと思ってこのFBの書き込みを見ていたらあった。昨年の6月だった(6月26日の日記に書いてあります)。この時は納品日を1日間違えるという今回以上の大失態だった。不幸中の幸いでお客様も納品日をちゃんと覚えていなかった(頭の中で勝手に勘違いしていた)。この時も「こんなことはこの12年で初めてです。一昨日のFBで『忙しすぎる・・・』と書いたがやはりどこか狂っていたのだ」と書いている。8ヶ月ぶりの大ポカ。気をつけよう。心に余裕を持とう。

(さらに後記)
つい1カ月ほど前、依頼された400ワードほどの短い原文。トライアルだという。「財務会計」かなと思って気軽に引き受けた。納期まで3日と余裕があったのだが早めに片付けようと思って2日目に英文を読む・・・と全く分からない。単語ベースでは知っている用語ばかりだが、僕から見ると文章になっていない。恐らく僕の知らない独特な言い回しの世界の言葉だろうと思った。単語をつなげて文章らしき者にしたが、これはだめだと思ってすぐお客様に電話。「申し訳ない。畑違いでした。僕はこの翻訳をできません。他の人に回して下さい」。受けた時に文章の短さと用語だけを見て安請負した自分を恥じました。一応「訳した」のでそのファイルを提出し、翻訳料は辞退しました。久しぶりに恥ずかしい思いをした次第(2021年3月31日記)。