金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「きれいなお別れ」(目が点:1ワード当たり単価が6円②)

一昨日、1ワード6円の翻訳会社A社のことを書き、昨日正式に断りのメールを入れたのだが、その直後に某翻訳会社B社からの仕事を受ける。ちなみにA社、B社ともホームページでお客様への料金体系を開示しており、2つを比較すると、A社の最高レートよりもB社の最低レートの方が高い(ちなみにB社は標準よりも相当高い)。両社とも高品質の翻訳を謳っているのである。

そこで、おせっかいと思いつつA社の担当者(応対は最高にいいし、丁寧。一生懸命自社の状況を説明してくれる。要するに6円がギリギリ。7円は特別で既に赤字だと切々と訴えてきたのである。一昨日から昨日まで5~6往復メールのやり取りをしてこいつとは友だちになれると思った)にB社ホームページの料金体系のURLを送り、「ここまでせいとは言わないが、貴社がこういう料金体系に少しでも近づけてくれれば翻訳者の単価が上がると思う。今のままだと安かろう悪かろうで、貴社にまともな翻訳者が集まるとは思えない。僕が顧客なら御社に発注しない。高品質を謳っているのなら将来への課題として是非検討してほしい。そうなってくれればいつでも仕事を受けたい。内容は面白いのだから」と送る。先方からもお礼のメールが来て、さわやかな気分でお別れしました。