金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

彼我の差(2014年5月)

卓球中国と卓球日本(女子)との実力差は、本日の日経新聞に出ていた村上監督のコメントに凝縮されていると思う。

「以前ならボールに触れなかった。今日はラケットに当たった。差は縮まっている」。

これ、マジなコメントですよ、あなた。

私はかつて怪物と言われた江川投手の高校時代、地方大会では江川の球にかすっただけで観客からどよめきが起きた、という逸話を思い出した。

要するに、中国と日本との実力差を野球にたとえれば、超高校級投手と地方高校生草野球バッターの差、ということなのだろう。

石川佳純だって平野早矢香だって石垣だって森だって、物心ついたころからラケット握って必死に頑張ってきているわけで、練習量で中国選手に劣っているわけではないはず。なんでこんなに差がついちゃうわけ?

「背負っているものが違うからだよ」とは卓球名門校G校卓球部員次男の解説。「相手は生まれたときから国家を背負わされてるんだよ。そのプレッシャーに耐えられた人だけがレギュラーになってるんだ。勝てるわけないじゃん」お、なかなか大人びたこと言うな、と思ったら「・・・とH田先生(←卓球部の顧問)が言ってた」

でまあ、そういう教訓を垂れた後、「だから必死に努力していますってえのは言い訳に過ぎないんだ。いいか、勝てないっていうのは相手に比べると必死にやってないことの証拠なんだ。練習を楽しんでいるうちはまだまだだ。頑張ってますなんてのはお遊び、作業に過ぎないんだ、わかったか!!!」「はい!!!」という21世紀の今の時代にはちょっと信じてもらえそうにない、ある意味理不尽な世界に入っていくわけですが・・・。