金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

英文を通じて教養を身につけ、学習意欲を高められる本:『英文読解のナビゲーター』(翻訳ストレッチの教材から)

奥井潔著『英文読解のナビゲーター』(研究社)の本領は、語句、文法、構文解説、訳文の後(または合間)に発揮される。たとえば第10章のテーマは「独創性とは?」で、英語の原文の前に、著者の「前説」がある。 (引用ここから)この本の「はじめに」の中で…

マスクの着け方、外し方(2022年8月22日)

マスクが日常化して2年と数カ月。 最初は、「鼻だけ出している人はみっともない」という意見がちらほらありましたね。マスクをしているけれど鼻だけだしているのは、中年以上の男性だけだったような気がする。今は変わってきたような。 そのうち、マスクはし…

「夏休み」

「お父さん、夏休み、いつ取るの?」「あ、忘れてた」「・・・これだよ」「あの~」「もういいです」 局面打開を図ってこう言ってみた。 「あ、そうそう、今気がついたんだけどさ。来週俺4回目の接種じゃん」「そうね」「友人のKとかMとかの話によると、副反…

『ベンチャーキャピタル全史』トム・ニコラス (著), 鈴木 立哉 (翻訳)(新潮社)予約受付中

今日は、来月刊行予定の訳書をご紹介させていただきます。 『ベンチャーキャピタル全史』トム・ニコラス (著), 鈴木 立哉 (翻訳)(新潮社) 「ベンチャーキャピタル元年」と言われる今年、本書はこの手の歴史書としては本邦初のもので、ベンチャーキャピタル…

「オレとは人間のつくりが違う」(翻訳ストレッチの教材から)

昨日、翻訳ストレッチで次の英文について学習した。 Just as a good man forgets his deed the moment he has done it, a genuine writer forgets a work as soon as he has completed it and starts to think about the next one; if he thinks about his p…

『英語難構文のトリセツ』。第一印象は相当いい(20ページまで読んだ最初の印象)

この本、最初の20ページに取り組んだだけだが(所要時間40分ぐらい?)、相当いい。 ただし、使い方を間違えると宝の持ち腐れになると思う。 クイズ形式なので、「この問題に正解した、しなかった」で終わってしまいかねない、そういう建て付けの本なのだ。 …

「知床旅情」は森繁久弥さんの即興

出会った言葉:(ここから)あの名曲「知床旅情」はこの映画の宴会シーンで森繁さんが即興で作詞作曲したものである。撮影中に久松静児監督が突然、「ここでひとつ歌が欲しいな。繁さん、何か歌え」と言った。場面は、知床の漁師の息子(僕の役)の出征を祝…

理由を補足的に説明する等位接続詞forが文頭にくる(数少ない)例(翻訳ストレッチの教材から)

以前、等位接続詞のforは文頭に来ないという説明を紹介した。 tbest.hatenablog.com つまり上記の中で、 「④because~は文頭にも置けるが、for は連結する二つの節の間以外には置けない(鈴木注:これはforが等位接続詞だから)」という説明(杉山忠一著『英…

「なんでもいい!!」

今日、散歩中に自転車で僕を抜いていった親子。 お母さんは、そう女力士みたいな?肝っ玉母さんのような身体の大きな女性で、後ろに幼稚園生ぐらいかな、カワイイ男の子が文字通りチョコンと座っていた。で、お母さんがこう尋ねる。 「今日のお夕飯なにがい…

"Anything is Fine!" (August 8, 2022)

While on a walk just moments ago, I was passed by a mother and child riding a bicycle. The mother, a sturdy woman evoking images of a sumo wrestler, had her young son, who appeared to be of kindergarten age, sitting brightly behind her. "S…

妙に懐かしい会話

昨日の午後、歩道を散歩していると右手の小学校の正門から年中ぐらいの男の子と小1ぐらいの女の子が出てきた。信号が青で男の子が先に横断歩道をわたり、6メートルぐらいの道路を渡り終えたぐらいで信号が点滅する。元々車のあまり通らない通学路だ。 女の…

譲歩を表すletの命令形(翻訳ストレッチの教材から)

「ひとりは孤独ではない」というタイトルの文章から。 A man thinking or working is always alone, let him be where he will.(原文に即した訳)どこにいようと、人間はものを考えるのも作業するのもいつもひとり。(モデル訳文)どこにいようと、考えるの…

使役動詞をすっきり整理(翻訳ストレッチの教材から)

使役動詞の使い分けについて、一つの動作を使って整理した分かりやすい説明があったのでご紹介します。 「娘に浴槽の掃除をしてもらった」の表現いろいろ (a) I had my daugher clean the bathtub.「私は娘に浴槽の掃除をさせた(頼めば当然やってもらえる親…