金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

私たちにとって大切なのは、自分を証明する名刺ではなく:出会った言葉(2年前と3年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(50)

(1)2年前の今日私たちにとって大切なのは、自分を証明する名刺ではなく、誰かに証明する必要のない自分自身になること(「辛い状況見据える格言満載」キム・スヒョン著『私は私のままでいきることとした』書評 2019年8月30日付朝日新聞) 「私は私のまま…

「……というものの中からは、人は育たない」:出会った言葉(1年前と3年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(49)

(1)昨年の今日ああするべきだ、こうしちゃいけない、ああしちゃいけないというものの中からは、人は育たない気がする。(『樹木希林120の遺言』p195、樹木希林著 宝島社)*今さらとは思いつつ、遅ればせながらそうしているけれども、大人になっちゃった…

『心の傷を癒すということ: 大災害と心のケア』ついに読了

安克昌著『心の傷を癒すということ: 大災害と心のケア』(新増補版:作品社)を読み終えました。昨年1月にNHK総合で放映されたドラマを見て感動し、すぐに書籍を購入。 以来翻訳ストレッチの教材として10日に1度、1回5分のペースで音読を続け、ほぼ1年8カ月…

「専門家とは……」出会った言葉(1年前~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(48)

(1)1年前の今日専門家とは、難解な術語で素人の疑いをはぐらかし、改めるに最も憚る人たちのことなのか。(1974年8月22日)(『最後の深代淳郎の天声人語』(朝日文庫)p69)*46年前のこの言葉は、ある食品添加物の動物実験で発がん症状が出て、それまで「…

数年ぶりに全部手書きの絵はがきを送る。

2年年下の元同僚から残暑見舞いの葉書とともに、「定年退職2年前に自主退職しました」との手書きのメッセージ。「時間ができました」とも。 某社の常勤監査役に就任したとのことで葉書にはメール・アドレスが書いてあったのですぐに返事のメールを打った。 …

人間性に年齢は関係ない。:出会った言葉(1年前~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(47)

(1)1年前の今日人間性に年齢は関係ない。その人間が持つ懐の深さは、生きてきた時間の長さではなく、そのなかで培われた価値観や倫理観によるものだと思う。若くても懐が深く底が見えないやつもいれば、歳をくっていても底が透けて見えるやつもいる。(『…

圧政は、……支配に自ら服従する者たちが加担することで支えられている:出会った言葉(1年前~3年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(46)

(1)昨年の今日① 圧政は、支配者自身が持つ力によるものではなく、支配に自ら服従する者たちが加担することで支えられている―。これが「自発的隷従論」のポイントです。(「自発的隷従が支える圧政」2020年8月25日付朝日新聞)② 人はなぜ「正義」を装い、…

アイディアというのは、複数の問題を一気に解決するもの:出会った言葉(2年前~3年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(45)

(1)昨年の今日学校や家庭から「感染者を一人も出さない」と過剰ともいえる予防策で疲弊するより、感染者が出た時に相応の対応をするやり方が、このウイルスと付き合っていくうえで一番現実的だと私は考えています。(「学校の『感染対策』ずれてないか」…

我が家のワクチン接種率

今回のワクチン接種、自分の母親と妻の両親、妻の叔母のネット予約(この時は必死でしたぞ)と接種(2回)が無事完了し「よかったね~」と言ってボーッとしているうちに(とりわけ江戸川区は)7月から一気に供給不足になって自分たちの予約が非常に難しくな…

リフレーションとは何か

ビジネスマン向け英語教育で定評のあるQ-Leap様での「ビジネスに役立つ金融経済英語」の第3回が月曜日にリリースされました。今回のテーマは「リフレーション」です。 すでに皆様よ~くご存知の言葉だとは思いますが、一部には誤解や混乱もあるようです(「…

「俺もそういうセリフを言ってみたい」:出会った言葉(2年前~3年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(44)

(1)2年前の今日 ① 「1ドルでも1億ドルでもお好きなように」 (「コシノジュンコ 私の履歴書―NY アポ無しでショー売り込み『メトロポリタン』まさかのOK」2019年8月25日付日経新聞) コシノジュンコ(24)NY: 日本経済新聞 ② 私はこの本の印税は1円も受け…

「ゴミを拾う子は捨てない」:8月24日に出会った言葉

(1)2020年8月24日ことここに至れば、大切なのは、陽性者が出たあとの対応であろう。老若男女、だれもが安心して感染できる世の中でありたい。(「天声人語」2020年8月24日付朝日新聞)*2カ月前なれば、陽性者が出るとつい「何やってんだ!」と思ってしま…

エライとかエラクナイとかいうことは、他人が決めること―高峰秀子さん:8月23日に出会った言葉

(1)2020年8月23日 だいたい、エライとかエラクナイとかいうことは、他人が決めることで、自分が決めることではない。私は女優という職業柄、ずいぶん大勢の人間を見てきたけれど、人間は本当に偉くなってしまうと、もろもろの虚飾やゼイ肉が蒸発して、地…

負けるのは不名誉ではない。不名誉なのは・・・:(昨年~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(41)

(1)昨年の今日相手に勘違いがあると思ったんです。読んでいない手を指されたとき、判断として自分が間違っている、というところからは入らないわけですから。自分への信用もあるし、これまで相手のほうが間違ってきたからこそ、現在のようなポジションに…

何か特技をのばしておくといい:(昨年~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(40)

(1)昨年の今日売れる方法はわからないけれど、何か特技をのばしておくといいよ。 又吉直樹さん(「『苦手』を削り落として、『得意なこと』を伸ばす」 田中光 202021日21日付朝日新聞) tenshoku.mynavi.jp (2)2年前の今日① 科学というのは、ある一人…

「個人的には反対だった」で免責されるのか:(2年前~8年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(39)

(1)2年前の今日わたしの経験からいうと、あるプロジェクトがうまくいくときって、理想的なリーダーがすべて先を読んできれいに作業を割り振って分担して、その通りにやったらできました、という感じのときではないですね。… どういうときに企画がうまくい…

社交辞令(!?)(2021年8月19日)

「お父さん、今日のこのソーセージどお?」昨晩のこと。親戚からお中元で贈ってきたソーセージに味付けした大皿料理を食べる僕に妻がこう言った。「いや、これはうまい!」一瞬、僕を見つめた妻が答えたね。「うそ。いや、うそじゃなくて、お父さんはそれほ…

「古いものを買うということは、すなわちそれを思う自分を買うこと」:8月18日に出会った言葉

(1)2020年8月19日 The little guardians of so-called law and morality, the newspapers, the preachers, the police, and the public moralists generally, so loud in their denunciation of evil in humble places, were cowards all when it came to…

「偏っていいんだよ」谷川俊太郎さん:8月18日に出会った言葉

(1)2020年8月18日 The dangerous man is not the critic, but the noisy empty “patriot” who encourages us to indulge in orgies of self-congratulation. (危険なのは、批判者ではなく、自画自賛の底抜け騒ぎにうつつを抜かすことを我々に奨励する、騒…

「もっと良くしたい」という意識があればマンネリの余地はない。:出会った言葉(昨年~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(37)

(1)昨年の今日「ここをこうしよう」「もっと良くしたい」という意識があればマンネリの余地はない。(「飽きずに楽しむコツ」『カズのまま死にたい』三浦知良著(新潮新書)p23)*引用文は、三浦知良さんが日本経済新聞に連載している「サッカー人として…

普段できないことは、非常時にはなおのことできない。:8月16日に出会った言葉

(1)2019年8月16日 ·自分たちがすごく苦労としたと思っていないのに、妙に評価してもらえるときというのは、放っておいても、どんどんいい結果が出て、いい循環になって、どんどん力が出ていく状態。それが自分たちに向いている得意なこと。そうじゃないこ…

Sさんとの対話 ー 「上野さんのご意見に概ね賛成だが・・・」をめぐって

昨日、添付のような記事をこのブログに掲載し、フェイスブックでシェアしたところ、お友だちのSさんからコメントが寄せられた。Sさんはもと英語雑誌の編集者で、お付き合いして15年以上にはなると思う。何度もお会いしたこともあるし、お酒を飲んだことも何…

心が折れるより骨が折れたほうがまし

出会った言葉:心が折れるより骨が折れたほうがまし マージョリー・アレン*(BS世界のドキュメンタリー 「遊びの科学」より)*イギリスの造園家、福祉活動家(1897~1976)。イギリス造園学会副会長、イギリス保育学校協会副会長、幼児教育世界…

セルフ宅配(2021年8月15日)

毎週土曜日は「夫婦で外食の日」と決めていろいろ出歩いていたのだが、コロナで昨年から電車に乗らなくなって地元のレストラン巡りに、そして非常事態宣言でテイクアウトに変わって数カ月になる。 最初の頃はイタリアンやらメキシカン、焼き鳥、焼き肉、中華…

あの国が悪い。だから懲らしめる。8月15日に出会った言葉

(1)2020年8月15日 だから翻訳っていうのは……さっき翻訳するより自分で書いたほうが早いんじゃないかという言葉があったけど、じつはそれは待ち時間でもあるんです。待っている間に翻訳をして体調を整えておく。(村上春樹さんの発言)(柴田元幸著『翻訳…

「義務」の程度>翻訳ストレッチの教材から

柴田耕太郎さんによる『英文解釈教室』(伊藤和夫著、研究社)の解説「英文解釈教室ノート 18」に興味深い記述があったのでコピペしておきます(あとで書き加えるかも)。非常に勉強になりました。 (以下引用) 義務の should。「… すべき」と通例訳すが…

上野さんのご意見に概ね賛成だが・・・

上野さんのご意見に概ね賛成。ただし、 (以下引用)「アスリートに罪はない」「選手がかわいそう」という言葉が五輪の免罪符のように使われましたが、最近の感染状況を見るとこれにも賛同できません。国民全員が我慢を強いられています。「みんなでこの難局…

 AIでは絶対に代替できない仕事:出会った言葉(昨年と年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(34)

(1)昨年の今日 AIでは絶対に代替できない仕事の多くは、女性が担っている仕事です。介護しかり、子育てしかり。……けれども、男性社会は女性が担っているというだけの理由で、介護や育児やアノテーション設計のような仕事の担い手に対して、十分な地位と対…

「あって然るべき物がない」を指摘できるのがプロ:出会った言葉(昨年~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)(33)

(1)昨年の今日表層的理解はできるけれど、推論や同義文判定などの深い読解ができない場合、文章を読むのは苦ではないのに、中身はほとんど理解できていないということが起こり得ます。コピペでレポートを書いたり、ドリルと暗記で定期テストを乗り切った…

上智大学文学部2021年春「産業翻訳イントロダクション」1回分を公開します。

このたび、上智大学文学部様のご承認を得て、次の要領で授業(Youtube)を公開することになりました。関係者の皆様のご尽力に心から感謝いたします。 以下は要項です(変更の可能性はあります) 科目名 上智大学文学部 英文学科 Translation Theory 1 (輪講…