金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『英文標準問題精講』の疑問はインターネットでほぼ解決可能。

原仙作著、中原道喜補訂『英文標準問題精講』(旺文社)については、その疑問点(誤訳等も含む)についてはインターネット上でほぼすべて解決済みなので、解説等を読んで疑問に思ったら原文を検索にかけてみるとだいたい片付くーー英語好きの皆さんにはすで…

“人は自分自身について語るとき、それはつねに自慢話である”(1~4年前の今日に出会った言葉)⑧

(1)昨年の今日警察当局は「警察を正しく理解してほしい」という。しかし……警察は「正しく理解して」という前に「警察を信頼してほしい」と、いうべきなのだ。(深代淳郎著『最後の深代淳郎の天声人語』(朝日文庫)p37「警察のイメージ」(1973年9月13日)…

出会った言葉(2~4年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)⑦

(1)2年前の今日「いいアイデアを思いついたら、まずはほめてくれる人、新しいもの好きな人、ノリのいい人に話せ」(佐宗 邦威 著『直観と論理をつなぐ思考法』(ダイヤモンド社)p232) (2)3年前の今日最近、空を見上げましたか?(『自分を休ませる練…

出会った言葉(昨年~5年前の今日、FBお友だち限り投稿への書き込みより)⑥

(1)昨年の今日オンラインでは選びにくいので、書店の書棚は頼もしい。(「半歩遅れの読書術 雑食的に本を読み 思わぬ発見も 小長谷有紀(文化人類学者) フィールドワークに似た感動」2020年6月27日付日本経済新聞) *今週月曜日に丸の内で飲み会があっ…

総称のtheについてのメモ(翻訳ストレッチの教材から)

文法書を単独で読んでいても気がつかないことでも、英文解釈の参考書で説明されている文法事項を出発点に文法書を改めて紐解くと、それだけを読んでいただけでは退屈だった(?)説明が活き活きと見えて勉強になることがある。今回がその例。 (1)総称のth…

「カーネーション」、見終わる(朝ドラの絶対王者「カーネーション」②)

我が家の数回目の「カーネーション」全回視聴が終わった。毎日2~3回分で約2カ月。僕は時たま覗くだけでしたが、立ち止まって見た回は最後まで観た。 棺の回りで娘たちが泣くシーンを見ながら「果たして92歳の母親が亡くなったときに、孫までいる娘たちが…

出会った言葉(2年前と3年前の今日のFBお友だち限り投稿への書き込みより)⑤

(1)2年前の今日携帯電話やスマートフォンは持たない。「生活に余裕がなくなる。ぼーっとしているのが一番ぜいたくな時間の過ごし方だと思うんですよ。情報に振り回されたくない」……「スマホは出来ても、紙ほどの素晴らしい発明は出て来ないでしょう。紙の…

批判的に学ぶ(今朝の翻訳ストレッチから)

稀代の名著『例解 和文英訳教本』(プレイス)P256に次の課題文があった。 「その列車はいつも人でいっぱいだ」 これを英語に訳す手順を示してくれたのだが、まずはbe filled with~とbe full of~はいずれも目的語が物でなければおかしいので不可。次にbe c…

出会った言葉(2年前と3年前の今日のFBお友だち限り投稿への書き込みより)④

(1)2年前の今日「プロフェッショナルとは、”覚悟”だと思います」雑誌編集長・植野広生(NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」2019年6月4日放送「食いしん坊の覚悟」) (2)3年前の今日 あんなふうになりたいという憧れ。心を激しく揺さぶられたからこそ…

出会った言葉(昨年、2年前、3年前、4年前の今日のFBお友だち限り投稿への書き込みより)③

(1) 昨年の今日 誠実か。言動に恥じることはないか。気力は満ちているか。努力は怠らなかったか。無精になってしまっていないか。(斎須政雄著『調理場という戦場 斎須政雄』(朝日出版社)p243) *数年ぶりに再読した『調理場という戦場 斎須政雄』もいよ…

出会った言葉(2年前、3年前の今日のFBお友だち限り投稿への書き込みより)②

(1)2年前の今日乱世ほど地道なやり方しか通用しなくなる 新井紀子さん(国立情報学研究所教授)(「AI時代の生き残り術――自ら考える努力 継続を/意味捉える力を磨け」2019年6月17日付日本経済新聞)*今日の言葉。記事、地道なやり方とはどういうことか。…

出会った言葉(昨年、2年前、3年前、4年前の今日のFBお友だち限り投稿への書き込みより)①

(1)昨年の今日R(リリー・フランキーさん):ヤング樹木希林になり始めてる K(是枝裕和監督):一切現場で台本を開かなかったんですよ、あの子。 R:前から渡されていないから、癖なんじゃないですかね。 K:渡していないときもあれだけ堂々としていたけど…

関係代名詞の<制限用法>は対比を暗示する(翻訳ストレッチの教材から)

出会った言葉: 「制限用法の直訳は『~する方の(先行詞)』と考えるのが分かりやすいと思う。……すなわち、<制限用法>は対比を暗示するのである。一方、<非制限用法>にはそのような暗示はない。<非制限用法>は先行詞の名詞を補足説明しているにすぎな…

今昔物語(2020年6月)

(僕の頃)「じゃ~ん、け~ん、ぽん!」→(今)「グーリコ、グリコ」 「あいこでしょ」→「グーリーコ」 グーで勝った場合に前に進むときのかけ声と歩数 「グリコ」(3歩)→「グリコのおまけ」(7歩) チョキで買った場合「ちよこれーと」(5歩)で変わらず …

朝ドラの絶対王者「カーネーション」

我が家は今、何年かぶりの「カーネーション」ブーム(最初から全回を見直す)になっている。 妻が夕方から2~3回分見るだけなんですが、私は仕事の休憩に居間を通った際にチラと数分見ただけで毎回足が止まる。いつ、どの部分を切り取ってみてもそこに出会っ…

多読多聴学習とTOEIC(2021年6月9日)

今井むつみ著『英語独習法』(岩波新書)のpp146-147に、「多読学習の目的と限界/語彙を育てるには多読でなく熟読」と説明があるが、要するにこれは、いくらTOEICの勉強をやって900点取っても、TOEIC向けの勉強だけではいつまでたってもTIMEは読めるように…

いつまでもアマと思うなよ 8年後の逆襲(?) ~金融翻訳者が語る自立するための心がけと 具体的な方法 2~

最近、昔の資料を引っ張ってはブログに再掲していますが、以前の私のツイートに反応してくださった方がいてこれも公開されていたことを思い出しました。直接リンク先をツイートすればよかったのですが、いったんこのブログを通すことにしました(なお、この…

営業に対するマインドセッティング(テーマ3:似非プライドをかなぐり捨てる(2008年時点での感想)

昨日の続きです。2008年7月に行ったJTFセミナー私にと「いつまでもアマと思うなよ」~金融翻訳者が語る自立するための心がけと具体的な方法~のテキストから。あくまでも15年前の私の意見であり、ここで述べられている具体的な手法等が今も通用するとは思い…

営業に対するマインドセッティング(テーマ2:しゃにむに営業後の反省とその後の方針(2006~2008年の事例))

(以下は、2008年7月のJTFセミナーで公開した、ある翻訳者の方の事例です。15年前なので今もそのままの方法が使えるとは思えませんが、皆さんのマインドセッティング上のご参考になるかと思い、ご本人のご了解を得て公開します)。 当の本人からメールが来て…

営業に対するマインドセッティング(テーマ1:飜訳会社への営業を開始する)

以下は、2008年7月のJTFセミナーで公開した、僕がかつての僕の教え子(昔1年間だけ翻訳学校で講師をしていました)と交わした会話とその後の経過(テーマ2をごらんください)である。話したのはこの2年前なので、今からは15年前ということになる。営業の仕…