金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』訳者あとがき

『Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法』 }}"> }}"> ウォーレン・バーガー著、鈴木立哉訳(ダイヤモンド社) 内容をご理解いただくため、訳者あとがきを再掲する。 (以下引用) 本書はウォーレン・バーガー(Warren Berger)著A More Beautiful Ques…

皮算用の季節(2016年6月)

昨日「Q思考」の発行元D社から封筒。な、なんと印税通知。 著作者はどなたでもそうだと思いますが(少なくとも私は)、本を訳したり書いたりしているときは、完全に採算度外視。締め切りギリギリまで、あるいは締め切りを延ばしてもらってでもトコトン納得い…

Brexit国民投票前夜

「今日1日は本だなあ」と思っていたら10時頃に某ソースクライアントからメール。「鈴木さん、何とか午前中にこれを・・・」500ワードの為替関連の記事。すぐに電話「お昼はちょっと無理だと思うけど、13時ぐらいなら」「助かります~。13時でお願いします」 …

「目利き」との残念会(『ティール組織』がJ社の企画会議で落ちた頃)

2ヶ月ほど前にリーディングの無茶振りをされて40時間かけて出した話を書いたのだが、それを僕に振ってきたのがOさん。Oさんやる気満々で「企画通します!」と言っていたのが・・・何と社内の企画会議で否決されてしまったのだ。「す、スミマセン」と絞り出し…

産業翻訳と出版翻訳のバランス

実務翻訳の仕事を1件仕上げたところ。 昨日は久しぶりに本だけで1日。 普段は実務翻訳の締め切りの合間に時間を作り、ないときには夕食後に無理に起きて手がけている書籍翻訳。昨日は本当に久しぶりにゆっくり(と言っても6時間強程度?)書籍だけに取り組み…

Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法

// // // 鈴木立哉 // Q思考――シンプルな問いで本質をつかむ思考法 ウォーレン・バーガー (著), 鈴木 立哉 (翻訳) ... (以下引用) 内容紹介 ★ダニエル・ピンク(『モチベーション3.0』著者)絶賛! ★ティム・ブラウン(IDEO社長兼CEO)絶賛! ★アダム・グラント(…

使われずに、使い続けたい(2)― 翻訳メモリについて

僕は自分からTradosのことを宣伝することはないし、他人に強く勧めることもありませんが(7~8年前、利点しかわからない頃にSDL社の広告に出たことがあります。そこで申し上げた自家製翻訳メモリの効用に対する考え方は今も変わりませんが、同社の広告に出…

使われずに使い続けたい ― 翻訳支援ツールについて

僕は翻訳メモリ(TM)にずっとお世話になっています。僕にとってSDL Tradosは「翻訳支援ツール」なのですが、自分のつくったTMしか使わない僕のやり方はかなりの少数派みたいです。何しろこの14年間、支給されたTMで仕事をしたことがほとんどなく、そういう…

受領確認メール(2016年6月)

メールが来る。今は忙しくて答えられない。したがってとりあえず 「メールを受領いたしました。ありがとうございます。追って(あるいは○○日中に)あらためてお返事します」 と返事をする、という対応をどうしてできないのかな? 先日のL社(飜訳会社)の担…

翻訳会社の追求はしばしお休み(2016年6月)

昨日は翻訳会社3社からの案件を断った。理由は「忙しいから」。 以前なら上のうち一つは受けていたはず。でも今後のことを考えて受けるのを止めた。もちろん、そこには計算もある。実は先週末に新しいソースクライアントから初の仕事を受注したのだ。この3月…

「大学に入って気がついたこと」(スポーツ強豪校に子どもが入るということ⑨)(2016年6月)

昨日、息子(大学1年)は母校のインターハイ予選(団体戦)決勝の応援に行っていた。金曜日にベスト4に残っていた段階で、「明日は一人でも応援に行く」と言っていた。私が帰宅してもう寝ようかなと思った頃に帰宅。「T高校、12年ぶりにインターハイ出場決定…

エゴイストである自分を自覚する

僕は目の前の仕事を必死にこなしていくことと、自分自身の翻訳力(正確に定義できないけれども、原文を正確に読み、できればお客様が望む以上の、自分が満足できる商品を提供できる力)を高めたいと日々努力を続けているつもりだ。 けれどもそれ以上のこと、…

のどかな時代?―『翻訳出版 編集後記』常盤新平 (幻戯書房)より

「1967年当時、十万部を超す翻訳ものは、1年に1冊出ればいいほうだった。ハヤカワ・ノヴェルズとハヤカワ・ノンフィクションの編集を担当していた私が、翻訳者に仕事を依頼するときは、おおむね初刷は五千部であると申し上げていた。アメリカでいかにベスト…