金融翻訳者の日記/A Translator's Ledger

自営業者として独立して十数年の翻訳者が綴る日々の活動記録と雑感。

「ビジネス書大賞 2019」経営者賞 授賞式で話したこと

昨日は「ビジネス賞大賞2019」の授賞式(『ティール組織』が経営者賞を受賞したため)。2分間のスピーチをと言われていた。慣れないので即興のスピーチは無理。2分だと「あ~、え~」で終わってしまう恐れがあると思い原稿をつくり、家で2,3回練習してから行きました。

以下はその時によませていただいた原稿です。

この機会に、是非3人の方にお礼を申し上げたいと思います。まず、実務教育出版編集部の岡本眞志さんです。ちょうど4年前の今頃、ほとんど自費出版に近い本書の原著を見つけ出し、僕に合うのではないかとお勧めいただいた本当の目利きです。これだ!!と思って3回読み、40時間かけて10枚のレポートを提出したのですが、同社の企画会議に落ちてしまいました。二人で残念会をやり、あまりに悔しいので企画書を他社に持って行きたいと申し上げたところ「僕も悔しいです。是非」とご同意いただきました。岡本さんが「ウチでなければ英治出版さん!」とお勧めいただいたものの、二人とも伝手がなく、やむを得ず同社ホームページの読者お問い合わせページから、「実は素晴らしい本の企画があります」とアクセスしたのです。

その無名の翻訳者の投稿に目を留め、「どういう企画ですか?」とお返事を頂いたのが、本書のご担当となる下田理さんでした。しかも私は金融翻訳が本業で、翻訳の大半が2016年、つまり中国では経済成長率が鈍化して世界経済への悪影響が本格的に懸念される中、イギリスではブレグジットが可決され、アメリカではトランプ大統領が当選という未曾有の年で、市場は1年中大荒れ、本業が忙しすぎで本書の翻訳が遅々として進まなかったにもかかわらず「どうぞ鈴木さんのペースで」と忍耐強く待っていただき、素晴らしい本にしたててくださいました。

そして、解説をお願いした嘉村賢州さん。本日もトークセッションでお話になりますが、ティール組織の翻訳をだれよりもお喜びいただき、各種のセミナーやご講演で考え方を多くの皆様に広めていただきました。訳者である私は訳しただけでぼーっとしているうちに、どんどん宣伝していただいたようなものでして、ここまで売れましたのは嘉村さんのお陰と言っても過言ではありません。岡本さん、下田さん、嘉村さん、そしてもちろん、読書会用のゲラ無償提供など、前代未聞の企画を次々と打ち出された英治出版の皆様、ここに改めて御礼申し上げます。本当にありがとうございました!

 (ここまで)

 

関係者の皆様に改めて感謝いたします。ありがとうございました。

 

https://twitter.com/eijipress/status/1146742672092041217